第15回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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鹿児島県 鹿児島純心女子中学校 3年 野田 祐希さん
意見を聞いた人:叔母
記事見出し
アフガン女性に自由を ブレイキン難民選手「心の叫び」で失格(南日本新聞 2024年8月11日付朝刊)
(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと
現在、大いに盛り上がっているオリンピックと、タリバン政権下のアフガニスタン。どちらにもつながっている内容に関心を持ち、この記事を選んだ。最初に読んだ時は、自分の大舞台を利用してまで政治的な意見を訴える必要はないと思った。しかし、視点を変えると、結果はどうであっても自分の意志を伝えようとする女性の強い姿勢は勇敢だと思い、その必死さに胸を打たれた。アフガン女性の自由が制限されたままではいけないと感じた。
(2) 家族や友だちの意見
叔母は「アフガニスタンの現状を訴えたことによって失格になってしまったことは残念だが、世界に自分の思いを発信することができたことはこの選手にとって、メダルをもらう以上に重要なことだったのかもしれない。私たちが世界の現状に目を向けるきっかけとなる出来事だったと思う」と言っていた。
(3) 話し合った後の意見や提案・提言
私は、叔母の意見を聞いて、この記事に対する考え方が少し変わった。オリンピックは平和の祭典のはずなのに、アフガニスタンの女性の自由を訴えた選手が失格になるのはおかしいと思った。しかし、一方で、あくまでも政治的中立を貫くオリンピックという場があってこそ、この選手も難民代表として参加することができ、世界に自身の主張を訴えることができたのではと思う。メダル獲得以上に、オリンピックという場に参加すること自体を生きる希望とする人がいて、その場があるからこそ与えられる多様な気づきがある。この選手が望んでいるのは、アフガニスタンの女性の現状を一人でも多くの人に知ってもらうことだと思う。そして、多くの人がその現状を知ることで、徐々にアフガニスタンの女性の自由の獲得へと歩んでいくことができるのだと思う。様々な批判もある中で、オリンピックという平和の祭典の意義を改めて感じた。