第15回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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福岡県 北九州市立飛幡中学校 3年 藏下 朝子さん
意見を聞いた人:母
記事見出し
中東対立 被爆地に影 イスラエル招待 割れた長崎と広島(西日本新聞 2024年8月9日付朝刊)
(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと
「望ましいのは、すべての国の代表に参加していただくこと」。平和を誓う式典で国際政治によって招待されなかったイスラエルや他の国々の駐日大使が欠席を表明したことを疑問に思った。私がこの記事を選んだ理由は、長崎に原爆が落ちた、まさにその日に、国際政治の問題が浮上したことに考えさせられたからだ。平和の式典に政治問題がからむのは間違っているのではないだろうか。
(2) 家族や友だちの意見
母は「やはり全ての国を呼んだ方がよかった。だが、日本は広島でイスラエルを呼び、パレスチナを呼ばず、長崎では逆を行ったことで、世界では両陣営のどちらにも、つかず離れずの中立の立場さえ曖昧にする戦略と感じた。日本の国益を考えた政治的には重要な判断だったのではないか」と言っていた。
(3) 話し合った後の意見や提案・提言
私は母の意見を聞いて、この記事を表面的にしかとらえることができていなかったことを知った。なぜそのことが起こったのか考えていなかった。きっと長崎市もギリギリまで熟考したのだろう。日本の世界での立場を守るためには必要な決断だったのかもしれない。他の記事では非人道的な侵略を行う国を招待しないという意見に賛成だという声もある。しかし、それでも、私は全ての国を招待するべきだと思う。イスラエル、パレスチナ、ロシア、ウクライナなどの、今も戦争が続いている国々こそ平和の式典に参加してほしい。戦争を終えるベきだと考えるきっかけにすることができるかもしれない。また、加害者である米国の駐日大使が欠席したのもおかしいと思う。一番出席するべき国が政治の関係で出ないというのは誠意が足りないと感じる。犠牲者の慰霊と核廃絶への訴えが目的の式典だ。だから、来年こそは全ての国が招待され、参加することで平和に近づくと思う。