第15回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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岡山県 岡山大学教育学部附属中学校 2年 平口 三愛さん
意見を聞いた人:母
記事見出し
医療的ケア児支援法3年「インクルーシブ教育」ルポ(山陽新聞 2024年8月25日付朝刊)
(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと
私は夏休みに滋賀県の小児医療センターに行った。生後六ヶ月の時、この病院に入院していたので、二年に一度受診している。病院には、医療的ケア児が通院・入院していた。この記事を読んだ時、病院で出会ったケア児のことが頭に浮かんだ。医療的ケア児は、どのような生活を送りたいと願っているのだろうか。医療的ケア児を支える家族の負担を軽減するにはどうすればいいのだろうか。これらの課題について考えてみることにした。
(2) 家族や友だちの意見
母は「島根在住で滋賀の病院に三愛の入院が決まり、当時三歳の姉を滋賀に連れていくか悩んだ。岡山の祖母が島根に来て世話をしてくれて助かった。家族の負担は、想像の域を超える重いものだ。医療的ケア児が毎日楽しく過ごすため、家族の安定した暮らしを実現するために生涯を通じてのサポートが必要だ」と話していた。
(3) 話し合った後の意見や提案・提言
母の話を聞いて医療的ケア児を世話する親だけではなく、兄弟姉妹、祖父母にも大きな負担がかかっていることに気づいた。障害がある兄弟姉妹を持つ子供のことを「きょうだい児」と呼ぶそうだ。きょうだい児は我慢しなければならないことも多く、親に甘えられないなど、様々な問題を抱えている。三年前医療的ケア児支援法が施行され、医療的ケア児は親の付き添いなく学校に行けるようになり、生活が改善されているが、きょうだい児を支援する体制は整っていない。これらの体制を整えるには、医療的ケア児を中学卒業までではなく、生涯サポートすることが必要だ。生涯サポートを保障することで、医療的ケア児が望む生活を送ることが可能になり、世話する親の負担を軽減することにつながり、きようだい児も安心して暮らすことが出来る。SDGsの「すべての人に健康と福祉を」の目標を達成し、全ての人々が毎日安心して暮らせる日がくることを願っている。