第15回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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北海道 札幌市立向陵中学校 1年 鵜川 真千子さん

意見を聞いた人:父

記事見出し

エゾシカ肉 家庭の新食材に(北海道新聞 2024年6月30日付朝刊)

(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと

動物園で見かけるエゾシカが農業被害を引き起こす害獣であり、その被害額が48億円を超えていることに私は衝撃を受けた。普通の生活をしている私には少し想像しがたい額だった。あまりにも頭数が増えすぎたため駆除を行っているが、ただ駆除するのではなく、そのエゾシカの命が無駄にならないように食材として利用する活動が行われている。命を大切にする姿勢が感じられ、この活動がもっと広まってほしいと思った。

(2) 家族や友だちの意見

父は「社会問題解決のためにエゾシカ捕獲は必要だが増え続ける頭数と市場ニーズがかけ離れている。既に広く浸透している食材と勝負していては、結果それを超えることは難しい。栄養成分に着目し、トレーニング用の栄養成分など視点を変えた供給を考えてはどうだろうか」と話してくれた。

(3) 話し合った後の意見や提案・提言

父は私と目の付けどころが違い、目を洗われる思いだった。私は命が無駄にならないように新食材として多くの人に伝わることを願ったが、父はエゾシカ肉があまり普及していないことを改善するための提案を話してくれた。現状であまり普及していないのは料理のレパートリーが少ないことや、値段が牛肉やとり肉、豚肉に比べて高いため手軽ではないからだと知った。現在でも提供されているジビエ料理をもっと身近にすると同時に、父の話してくれたように視点を変えてトレーニング用の食事やサプリメントなどに加工してみることを提案したい。エゾシカ肉のタンパク質や鉄分が豊富で脂質が少なく、ヘルシーであるという長所に着目し、多くの人にエゾシカ肉の良さが伝わってほしいと思う。そして農業被害が減り、エゾシカが害獣と呼ばれることが少しでも減ったらいいなと思った。いつかエゾシカ肉が視点を変えた食事として店頭に並び、多くの人が手に取ってくれることを願う。