第14回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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宮城県 尚絅学院高等学校 2年 佐藤 亜美さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

通知表所見にAI 模索(毎日新聞 2023年7月19日付朝刊)

(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと

生成AIに関してニュースで目にする機会が多く、元々関心を持ってはいたが、AIが人間に対してアドバイスできるほどに進化しているという事実を初めて知り驚いたため、この記事を選んだ。私自身、小・中学生の頃に通知表を読む際には所見によって先生方からどのように見られているかが分かり、それがモチベーションにつながったり自己評価の指標になったりしていた。AIに取って代わられる可能性があるということに寂しさを覚えた。

(2) 家族や友だちの意見

母は「所見作りは単なる事務作業ではなく生徒一人一人のことを考え向き合う、教員の大事な仕事であると思う。学校での子どもの様子を保護者に伝える役割もある所見を、部分的とはいえAIに頼っておろそかにされては困る。保護者は、AIからではなく日々子どもを近くで見ている教員からの評価を求めている」と言っていた。

(3) 話し合った後の意見や提案・提言

母の意見を聞いて、所見は生徒の自己評価のきっかけになるだけでなく保護者に子どもの様子を伝えるという大事な役割も持っているのだと分かった。働き方改革の観点から考えても教員数の減少が著しい現状から考えても、負担軽減のためにAIに頼ることは避けられないのかもしれない。しかし、生徒のためにも保護者のためにも、所見はAIが介入せず、生きた人間の言葉で書かれるものであるべきだと考える。では、教員の負担はどのように軽くしていくか。所見を書く際、教員が生徒の友人等からその生徒の努力や良い所を聞き、それを評価の材料とするようなシステムをつくることはできないだろうか。教員の負担を減らすために、私たち生徒にできることもあるはずである。AIにできることと、人間にしかできないこと。その両者に目を向けたうえで、よりよい解決を目指そうとすることがこれからの社会に求められているのではないだろうか。