第14回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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広島県 広島大学附属中・高等学校 2年 實延 直紀さん

意見を聞いた人:祖母

記事見出し

小型ロボ 高齢者見守り(中国新聞 2023年5月25日付朝刊)

(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと

見出しを見て“人ごとではない”と祖父母の姿と重なった。日本は老年人口割合が25%を超える超高齢化社会を迎えつつある。しかし、福祉用具や介護ロボットも、自身や家族が必要とする状況にならないと真剣に考えないと思う。現在、ロボットの開発の研究は多くなされているが、このようにロボットと関わる経験を通し人と共生する生活空間についての研究もされていくと、高齢者に向けた実用の可能性も広がり、身近なものになると思った。

(2) 家族や友だちの意見

祖母に記事を読んでもらうと「一人暮らしをしても、子どもや孫に負担をかけたくない。でも、話し相手のいない寂しさや不自由な面も出てくると思う。それをロボットが補ってくれるなら気がねもいらないのでいいね。使うなら、操作は単純な方がいい。難しいと触りたくなくなるし。誰でも気軽に体験できたら」と話していた。

(3) 話し合った後の意見や提案・提言

小型ロボの使用に否定的かと思ったが、プラス思考だった。行動の手助けやコミュニケーションを図ってくれることに加え、非常時に外部に連絡してもらえることを望んでいた。本音ではないように思えた。“吐露してしまえば負担、迷惑になると思うのか。相手を思う心が強い故に遠慮し、一人の力で乗りこえようとするのではないか”と考えさせられた。今、身近な商業施設で、スローレジなどで、短時間でも人間同士の交流を生み出し、孤独の解消の手助けをしている所がある。このように、家族のみならず、社会、そしてロボットも参入して役割を分散すれば負担が軽減し、持続可能な社会になると思う。人の心や手の温もりが必要なことと、ロボットでも代用できることを使いわけ、固定概念にとらわれない多くの選択肢があることが、介護社会の多様なニーズ(予防・支援)等に対応できるのではないか。誰もが生き生きと自分らしく最期まで生きやすい世の中になってほしいと思った。