第14回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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新潟県 新潟明訓中学校 3年 小林 あいりさん

意見を聞いた人:父・母

記事見出し

アマゾンで「水俣病」か(新潟日報 2023年8月13日付朝刊)

(1) 記事を選んだ理由、記事を読んで思ったこと、考えたこと

私は昨年、総合の調べ学習で「新潟水俣病」の発生原因、当時の状況や人々の考え方について調べた。この公害について調べるなかで「世界規模で考えると、公害の被害の現状はどうなっているのか」と疑問に思い、この記事を選んだ。私は、同じ歴史が繰り返されてしまったことへの失望感を味わった。特に、人間に大きな被害が起きていると知り、胸が痛くなった。どうにかしてこの問題を解決しなければならないと感じた。

(2) 家族や友だちの意見

父は、金の違法採掘によって人々に健康被害が確認されたことについて、金儲けのために人々の安全な生活に危害を及ぼすのは許し難いことなので、国の力で被害者を救済すべきだと述べた。母は、金の違法採掘による環境汚染で食物連鎖による生物濃縮が起き、その結果人々が水俣病になり、現地でそれを診断できる医師がいないのも問題と述べた。

(3) 話し合った後の意見や提案・提言

たとえ医師不足問題を解決できても、水俣病の解決にはつながらない。なぜなら、根本的原因となる金の違法採掘を止めない限り、水銀は排出され続けるからだ。それを魚が体内に含み、その魚を人間が食べる。それが水俣病発生へとつながる。私は、なぜアマゾン地域で金の違法採掘が行われているのか調べてみた。それは、アマゾン地域外から一獲千金を夢見る人々が押し寄せてくるから、そしてアマゾンの住民が金の採掘によって生計を立てているから、だそうだ。このことから、金の採掘を取り締まることが必要だと思った。調べを進めると、約10年前に「水銀に関する水俣条約」が採択されたが、条約の履行は停滞しているようだ。国際問題として捉え、世界全体で金の違法採掘をやめるよう厳しく呼びかけることが大事ではないか。また、アマゾン地域に住む人々に安定した職を与えることも重要だと思った。別の方法で生計を立てられるよう工夫すべきだと感じた。