第13回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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福岡県 東福岡自彊館中学校 2年 清武 琳さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

①付き添い入院 コロナ負荷、②付き添い入院 親が悲鳴、③入院付き添いに食事提供(①西日本新聞 2021年10月13日付朝刊、②西日本新聞 2021年11月22日付朝刊、③読売新聞 2022年8月10日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

昨年秋、付き添い入院の過酷さを伝える記事を読んで驚いた。入退院をくり返している僕は、子どもに付き添う親が大変なのは当然だと思っていたからだ。この記事を読み、付き添い入院の負担の大きさに初めて疑問を感じた。そして今年夏、付き添い入院の経験者が付き添う親のために活動する記事を読み、感銘を受けた。法律や行政の支援をただ待つのではなく、自分にできることをするべきではないか、自分にできることはないかと考えた。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母の意見はこうだ。闘病中の子どもが苦しむ姿を見れば、自分のことは二の次になり、付き添いを負担だと思う余裕もない。他の保護者が付き添うために退職や転居したと聞いても仕方ないと思っていた。でもこの記事を読み、これからも同じ境遇に置かれる人がいることを考えると、広く現状を知ってもらう必要性を感じている。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

コロナ禍となり、病棟の状況は以前よりも厳しくなった。付き添いのない一人入院の子どもが増え、面会や付き添い者の外出は禁止になった。今の入院生活に不満はない。ただ、この記事を読んで僕の意識が変わった。親が子どものために我慢するのを当然と思わず、もっと現状を変える努力をするべきではないだろうか。昨年秋に記事を読み、僕は国や自治体が助けてくれるべきだ、と思っていた。でも、病棟に弁当を届ける付き添い経験者の記事を読み、目からうろこが落ちた。ただ支援を待つだけでなく、自分にもできることをしようと思った。母と相談し、僕は夏休みに入院生活レポートを書いて新聞社に投稿した。ネット社会と言われるが、新聞の影響力は大きい。投稿が掲載されれば、付き添い入院のことを知らない、誰かの目に留まるかもしれない。闘病中の子どもと親。毎日を精一杯生きている、そんな閉ざされた小さな世界があることを、一人でも多くの人に知ってほしい。