第13回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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石川県 金沢市立紫錦台中学校 2年 中田 千晴さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

中日春秋(北陸中日新聞 2022年6月12日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

カンニングを防止しようと警察に届けると脅すというやり方を、爽やかに一刀両断するような内容が印象に残りこの記事を選んだ。カンニングはいけないし、大学の共通テストならば脅してでも禁じなければならないと思うが、記事を読み、脅すことは根本的な解決にはならないと知った。警察沙汰にはなりたくなくて今回はやらなくても、またどこかでやるかもしれない。そんなずるい大人をつくらないために、心に訴えることが大切だと感じた。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母の意見は以下の通りである。共通テストは目標の通過点の一つであり、そこを通ったかどうかではなく、どう経験したかが大切である。自分を律することが大切だと伝えていくことが、罰を与えるよりも抑止力になる。自律精神を培う上で、幼少期から関わる人たちが子供の行動の結果ではなく過程や努力に目を向けることが大切である。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

共通テストでカンニングをして合格したとして、「合格」という飾りが自分の作品についたとしても、その飾りは偽物だと思う。カンニングをして手に入れられるものは、決していいものではないだろう。価値だってない。ずるをしたことが誰にもバレなくても、自分が分かっている限り、後悔はどこかで出てくるはずだ。日常のささいなずるも、自分という最強の監視員が見ている。そんなずるを積み重ねてしまうと、信頼性に欠ける大人になるだろう。そのうちずるをするのが癖になってしまうのではないだろうか。そうしてできた「作品」は、表面上はきれいに見えたとしても、本当はボロボロでみすぼらしい。それを自分自身が一番よく分かっていることが私は怖いと思う。だから私は、これから自分という作品を作っていく上で自分にうそをつかないでいたい。作品の大きな一章では、積み上げてきた経験で戦える人でありたい。胸を張って「自分」だと言うために。