第13回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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神奈川県 鎌倉女学院中学校 3年 田邊 華野さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

日本へ「バナナ値上げして」(読売中高生新聞 2022年6月17日付)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

他の果物と比べてかなり安い上に栄養もあるバナナ。さまざまなものが値上げされている中、「バナナ値上げして」という見出しを見て「バナナもとうとう値上げされてしまうのか」と思った。しかし記事を読んで、バナナが安い値段で売られている背景に、安い給料で働かされている人がいるということを知った。安いものに目を奪われがちだが、その安さの裏に苦しんでいる人がいるかもしれないということを忘れてはいけないと感じた。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は「最近いろんなものが値上がりしていて、正直お財布には優しくない。だけど、値上がりには必ず理由があって、それを理解することが私たち消費者にとって大事なこと。買う側としては、物は安ければ安いほうがいいけど、生産される過程を考えると、そういうわけにはいかないことがこの記事から分かるよね」と言った。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

私はこの記事を読んで、中学一年生のときに社会の先生がおっしゃっていたチョコレートの話を思い出した。チョコレートの原料であるカカオ豆は、赤道近くの西アフリカなどで多く生産されている。しかし、カカオ豆の生産には多くの子どもたちが労働者として使われ、長時間、安い賃金で働かされていると聞いた。つまり、日頃食べているチョコレートの裏には児童労働があるのだ。私はこの話を知って、チョコレートを買うことで児童労働に加担してしまうような気がして、恐ろしくなった。ものが安ければ当然利益も減るため、生産の末端で働いている人たちに行くお金は少なくなる。母の言っていたように、消費者としてはものは安ければ安い方がいいだろう。しかし、安くなればなるほど労働者に回ってくるお金も安くなる。少し高くても、労働者の人権を守った企業の商品を買うことは、私たちが児童労働を減らすために出来ることの一つなのだ。