第13回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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神奈川県 鎌倉女学院中学校 3年 池田 心咲さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

卵子凍結 広がる企業助成(朝日新聞 2022年7月18日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

「卵子凍結」。私はこの言葉の意味を知らなかった。将来一人の女性として自分にも関わりのあることかもしれないと興味をもち、この記事を選んだ。働く女性が増えていると同時に、責任ある仕事を任される時期と妊娠・出産が重なり、選択を迫られる女性も多いことを知った。健康な女性の卵子凍結について専門家の中には推奨しないとの考えがあるのにもかかわらず、なぜその費用を助成する企業が増えているのか疑問に思った。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は「卵子凍結には良い面も悪い面もある。『仕事を優先したいから結婚や妊娠を諦める』という選択肢だけではなくなる。一方、実績が少なく胎児や母体への負担がわかっていないこと、法的にも整備されていないことから、企業が費用補助をすることにより本人の意思が尊重されにくくなる可能性がある」と言う。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

母の意見を聞いて、私はハッとした。企業が卵子凍結の費用補助を行うことにより、働く女性の生き方を広げることにつながる反面、それを口実に企業が仕事を押し付けて圧力をかけ、女性が子供を産みたいと思っているときに産めない、いわゆるハラスメントを受ける懸念があると思う。それでは女性への差別が深刻化してしまう。これを防ぐために、国が卵子凍結やそれに対する企業の対応などについての法律を制定することが最も大切なのではないか。実際、生殖医療に関する日本の政策や取り組みは世界的に見ても遅れている。その要因として、私は国会議員の男女比の違いが大きく影響していると思う。女性議員が少なければその分、女性の声に耳を傾けて改善しようとする人は少ない。だからこそ今、私たちにできることは、選挙で女性に配慮した政策を重視している人に投票するなど、積極的に政治に参加することだと思う。4年後に向け、私も政治に関心を持っていきたい。