第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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(福岡県)西南女学院中学校・高等学校 1年 野々 柚奈(のの ゆずな)さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

鈍行の旅 それぞれの「青春」(朝日新聞2021年7月11日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

「鈍行」。この言葉を私は知らなかった。毎朝通学している電車が「鈍行」と知り、各駅に停車する電車で本当に旅なんてできるのだろうかと思った。そもそも旅をするのに、早く目的地に着く旅しかしたことのない私には魅力的に感じない旅だと思った。すぐ目の前の未来にはリニアモーターカーの旅も夢ではない現在において「鈍行」という時間のかかる旅を選択する意味、そして得られるものは何かを知りたいと思い、この記事を選びました。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は記事を読んで「飛行機も寝台列車もあり、人それぞれの時間の使い方やそれに見合った選択肢があった。また時短という意味で次々と乗り物を開発する日本の技術は素晴らしいけれど、反面、選択肢が減り「早さ」「便利」に重点が絞られ心のゆとりまで減り、世の中まで慌ただしい時間が流れている」と言いました。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

この記事を通して、時間の使い方を見直すきっかけとなりました。私もコロナ禍において2か月の休校中、外出できない、友人と会えない、宿題やTVをみてすごし、時間を持て余した日々を送りました。同じ旅でも飛行機で早く目的地に着き観光する時間の使い方、鈍行列車に乗りゆっくり気のむくまま目的地に着くまでの初対面の人とのふれ合いや会話を楽しむ時間の使い方。今の日本人は外国に比べて勤労時間も多いと聞きます。昔と比べていわゆるすぐキレるのも、時間に追われてゆとりがなくなっていることも一つの要因なのではないでしょうか。旅に限らず時間にゆとりがあれば、知人でも慌てて用件だけを話し、薄い人間関係しか構築できないということもなく、より深く相手を知り敬う関係を構築できると思います。私たちにとって平等に1日24時間あるこの時間。行動制限されている今こそ時間の使い方を考え、未来に生かすために一番見直すべきことなのかもしれないと思いました。