第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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福岡県立小倉南高等学校 2年 平 璃夢(たいら りむ)さん

意見を聞いた人:友人

記事見出し

トリチウムのキャラ化物議 復興相が謝罪(朝日新聞2021年4月21日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

かわいらしいキャラクターの絵。見出しの「謝罪」という字、耳にしたことのない物質名。思わず目に留まり、この記事を選んだ。私はこれを読んで、福島原発の放射性物質とはいえ、復興庁には国民に簡単に理解してもらうためにキャラを作成したという明確な意思があるので、良いのではないかと考えた。しかし、やはり事故を経験した福島県側からすると批判するのも当たり前だ。賛否両論の意見に私は複雑な思いを抱いている。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

友人は、最近化学の授業でトリチウムという単語を知ったため、見出しを見てこの記事に興味を持ったという。友人はトリチウムの被害に合ったのは福島県だけとは限らないので、最終的に福島県の意見を優遇するのはおかしいと述べていた。批判する前に何が不適切か、どう改良すべきかの声を上げた方が良いとのことだ。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

話し合いを踏まえて、分かりやすく伝えるために行ったトリチウムのキャラ作成は、悪いことではないのではないかという私の意見への確信は強まった。まず私が着目した点は、このチラシは子供向けで作られたのにもかかわらず、批判の声を上げているのは大人だけだということだ。大人の意見で全て決めてしまうのではなく、子供にもトリチウムのキャラについての意見を聞くべきだろう。そうしなければチラシ作成の趣旨が無意味になってしまう。逆にこういった絵がない、文章だけのチラシでは人々の注目は集められないだろう。私はこのチラシを批判する人は、トリチウムに対してネガティブに考えすぎだと思う。批判する前にチラシをしっかり読み、トリチウムの安全性を理解すべきではないか。チラシ作成者の意図を尊重すべきではないか。私はそう思う。批判ばかりの社会ではなく、提案や意見で変わる世の中になってほしいと切に願っている。