第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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福岡県立鞍手高等学校 1年 林田 七海(はやしだ ななみ)さん

意見を聞いた人:父

記事見出し

医療事故で逝った息子に導かれ(朝日新聞2020年10月17日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

私はこの記事を見つけた瞬間、医療事故という言葉が目にとまりました。息子を助けてほしくて頼った病院で、医療事故によりまだ5歳の息子を亡くした気持ちはつらいという言葉では片付けられないと思いました。病院側が後になってミスを認めても、私なら怒りは収まらないと思います。しかし豊田さんは医療安全対策室・患者支援室の責任者に就き医療をよくしたいと願って働いていることに驚き、強く優しいお母さんだと感じました。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

医療事故から命の尊さを感じることがあると私の父は言っていました。助けてほしい患者と助けたい医療者の気持ちがうまくつながり合うことが大切になるため、患者に寄り添い、不安や疑問に耳を傾け、適切な治療のため医療者につなげる。この役割はとてもすばらしく患者と医療者、どちらからも必要とされる存在だと言っていました。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

私はこの記事を読んだとき、どうして豊田さんは息子の命を奪った医療に関係する仕事に就いたのかわかりませんでした。医療と接していると苦しい気持ちがよみがえってくるのではないかと思っていました。しかし父の考えを聞いた後にもう一度読んでみると、豊田さんだからできることなのではないかと思えました。医師からの説明を受けての疑問や不安を抱える患者が豊田さんを通し医師とつながることで、共に治療に励んでいくことができると思いました。患者の家族は毎日毎日不安や悩みを抱えており、たとえその不安や悩みが小さなことだとしてもそれを誰かに話すことができる、話を聞いてくれる人がいることは大きいと思います。豊田さんのような存在を多くの医療の場に広めていくことで、医師が患者の視点を認識し救える命があるかもしれないと思いました。