第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

  1. NIEトップ
  2. NIE月間・いっしょに読もう!新聞コンクール
  3. 第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

滋賀県立水口東高校 2年 大西 航平(おおにし こうへい)さん

意見を聞いた人:友人

記事見出し

「お母さん食堂」論争の背景(毎日新聞2021年2月19日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

家の近くにファミリーマートがあり、よく利用しているので、身近な話題であるこの記事を選んだ。僕は、この商品をコマーシャルや店頭で見たとき、その名前に疑問を持つことはなかった。これに違和感を持っていないことこそが、「無意識の偏見」なのかもしれない。僕は、その違和感を持ち行動を起こした女子高校生たちの思いも、少しでも親しみやすいようにと名称を考えた開発担当者たちの思いもむげにしてはいけないと思った。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

友人は「家事をしているのは母親の割合が高いという事実があり、それは明確である。商品を売るために、必ず商品に対するイメージをつけなければならない。そんなとき母親という言葉はイメージがわきやすく、お母さんという言葉を使うのは商売としては正解なのではないか」と言っている。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

友人の言う通り、このネーミングは商売として正解である。しかしここで考えなければいけないことが二つある。一つ目は、この商品を売っているのがファミリーマートという大企業であるということである。大企業は周りに大きな影響を及ぼす。そのため、環境問題から目を背けずに対応する義務があるように、時代とともに変化する価値観や問題にいち早く目を向ける必要があると考える。二つ目は、問題を指摘したのが、商品名にも用いられている母親たちではなく、女子高校生たちだということだ。彼女らは、自分たちの母親、さらに自分たちの将来のことを考え、世の中の男性たちへ勇気を持って「署名」という形でメッセージを送ったのだ。この二つのことを考えたとき、僕は名称を変更したほうがよいと思うようになった。展開から4年近くたっているのならば、そのおいしさは世間に広まっているであろう。名称を変えても、そのおいしさは商品に残り続け、売れ続けるはずだ。