第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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秋田県由利本荘市立西目小学校 6年 鷹嶋 寿怜(たかしま ちさと)さん

意見を聞いた人:父・母

記事見出し

①高齢者「雪に殺される」、②除雪ボランティアに汗、③雪下ろしに感謝状 陸自隊員70人に名物のそば提供(秋田魁新報①2021年1月6日付朝刊②2021年1月10日付朝刊③2021年1月10日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

「殺」。目をそむけたい言葉ほど気になって磁石のように心が引き寄せられるのはなぜだろう。確かに今年の雪の量は多かった。雪が少ない地域のわが家でも家族総出で雪寄せをしたほどだ。だから写真の雪を寄せるにはかなり時間がかかることを予測できた。けれども大雪と命が結びつかない。雪山のなだれは命に関わるけれど、家の中で過ごせば寒くないし安全だ。大げさなことを書いていると思いつつ大雪に命と関わる要素があるか気になった。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

同じ記事を読んだ母は「お父さんが今日2時間かかった雪寄せにおじいちゃんたちはもっと時間がかかるかもしれないね」と言った。4年生で高齢者疑似体験の授業をしたので動きづらくなる不便さは知っている。でも命と結びつかない。父は「実際に見ないとわからないかもしれないね」と言って祖父の住む県南へ連れて行ってくれた。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

祖父の家へ向かう途中、道路の両はしは寄せられた雪で白いかべができていた。安全な車の中でも圧迫を感じてこわかった。祖父から毎日何回も雪寄せしたり、屋根に上って雪下ろしをしたりしていると聞いて大雪と命が結びついた。雪寄せをしないと雪の重みで家が倒壊したり、屋根からの落雪もあったりするらしい。実際に雪による事故がおきていた。一人暮らしの家は大丈夫だろうかと気になっていた数日後、除雪ボランティアの記事を見つけた。除雪ボランティアの輪はどんどん広がり、除雪に感謝してそばを提供したそば屋さんや、除雪の仕方を教える交流の場となっている記事なども増えていった。みんなの温かい思いが連さして大きな力となって広がっていることに感動したとき、毎日の生活を支えているのは「だれかの思い」だと気づいた。助けられた人がまただれかに手を差しのべる。この小さな積み重ねがよりよい毎日を生む。私も手を差しのべられるよう人の気持ちに寄りそいたい。