第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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鳴門教育大学附属中学校 2年 河野 地里子(かわの ちさこ)さん

意見を聞いた人:祖母

記事見出し

高齢者 デジタル化の壁(朝日新聞2021年7月10日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

YouTubeで音楽を聴き、LINEで友達と話し、Amazonで買い物をして……。少し振り返るだけでも私は普段からスマホやネットを常に使っている。しかし、その便利さのあまり、不便さを感じている人たちもいるという認識が足りていなかった。この記事を選んだのは、そのことにハッとさせられたからだ。記事を読んで、高齢者の人たちがスマホやネットを使えないことはただの不便さだけでなく、経済的な格差や孤立ももたらすのだと気づいた。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

祖母にこの記事について話を聞くと、「スマホやネットについていけんのはようわかるわあ。ほなけど、スマホやネットは使えたら便利やとは思うんよ。最近はコロナのこともあるけん、スマホで色々できたらええよね。一人暮らしの高齢者も、ネットを通じて人とつながれると思うわ」と言っていた。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

祖母の話を聞き、長期化するコロナ禍にある今こそ、高齢者のスマホやネットのニーズは高いのだと感じた。コロナ接触アプリを入れたり、スマホで買い物ができたりするとコロナにかかるリスクも減らせる。コロナで人に会いづらくなっているが、ZoomやLINEを使えば顔を見て話せるので孤独感も少なくなるだろう。それではどうすれば高齢者のデジタル化の壁を壊すことができるだろうか。もちろん、地方自治体が講習を開くなどの公的な支援も必要だろう。しかし、その情報をすべての高齢者が自力で探し求めるのも難しい。だから、私たちが身の回りの高齢者に目配りし支えることが大切だ。また、高齢者以外にも、加速する社会に振り落とされ、声を上げることのできない人たちがたくさん存在する。だから、高齢者のデジタル化の壁を壊すことは、高齢者を救うだけではない。取り残されている人々をすくい上げる社会への道をつくるわだちとなるはずだ。