第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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広島大学附属中学校 3年 小川 友寛(おがわ ともひろ)さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

「にぎわい」「鎮魂」反映へ 平和大通り カフェなど誘致構想(中国新聞2021年5月25日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

「平和大通りはどうあるべきか」――。僕は、これについて考えることは、平和な世界を創るために、どのような形で世界に発信していくのか、その理想形を見つけることにつながると考え、この記事を選びました。アンケートの結果を見ると、「にぎわい」「鎮魂」の二つに等しく割れています。僕は最初、世界平和を訴えるのなら、新たな資料館などを建て、発信の場として、観光客に訪れてもらうのがよいのではないか、そう考えました。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は、「新たなものを建てるのではなく、他の通りと区別する目印となるものを創るとしても、普通は憩いの場として市民が落ちつける場所とし、フラワーフェスティバルやドリミネーションなどではにぎわいをもたらして、広島の復興した姿を犠牲になった方々に届ける場となっている今の姿が最適だと思う」という意見でした。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

母の意見を聞き、僕は、平和大通りは「平和を世界に発信する場所である」というだけでなく、「犠牲者の方々に広島の今の姿を届ける場所でもある」という新たな考え方ができるようになりました。つまりこれは、「未来」だけでなく「過去」にも目を向ける、という考え方だと思います。平和となると、いつも世界の「未来」に目が向きがちですが、世界の「過去」にも目を向け、犠牲者の方々に広島の今の姿を届けることも必要だと考えます。コロナ禍で平和大通りでのイベントも縮小される今、多くの人が「過去」に目を向けることを忘れてしまっているのではないでしょうか。そのためにも、平和大通りは、可能な範囲で人々を集める工夫をしながら、復興を犠牲者の方々に伝える、つまり「過去」に伝える場所としての取り組みを進めるべきだと思います。平和公園を「未来」への発信の場とし、平和大通りを「過去」への発信の場とする、これが僕の思う広島の姿です。