第12回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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奈良女子大学附属中等教育学校 3年 福井 希野(ふくい きの)さん
意見を聞いた人:母
記事見出し
負の歴史隠さず正視を 南方で戦った父に思い巡らせ(毎日新聞2021年8月13日付夕刊)
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
私は小学生の頃、修学旅行で訪れた広島の平和資料館の展示品の恐ろしさに耐えられず、ほとんど見ずに出てきてしまった。後悔はしたが、資料に手を伸ばしてみても「原爆」の文字を見ると目を背けてしまう。しかし、池田さんの「歴史をしっかり学び選挙に行ってほしい」という言葉が、3年後に有権者となる私にも向けられていると感じて、もう一度戦争について考えなければならないと思った。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
母は「陰謀論やデマを見極めるために、本や新聞を幅広く読み様々な意見を知って、関心を持ったことは詳しく調べ、世界を色んな角度から見てほしい。人権を考え、他者を尊重し、なぜ国があんな戦争に突き進んだのか考えてほしい。異なる意見を聞き、自分で調べて考え、投票することが大切だ」と言っていた。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
戦争を繰り返さないためにまずすべきことは、「知って考えること」だと思う。被害、加害の歴史はもちろんだが、戦争を始めた原因も知らなければならない。有権者には「冷静に判断して最良の選択をする人」「私利私欲のために動く人」の他に「無関心な人」「深く考えずに雰囲気に流される人」がいると思う。私はもちろん、一番最初の人でありたいが、その判断基準に自信が持てないと「深く考えずに雰囲気に流される人」になってしまい、気づいたら戦争になっていた、なんてことを防ぐために、つらくても戦争の正しい歴史と向き合っていかなければならないし、その体験談や記録は後世に残していくべきだと思う。私の理想の判断基準は、歴史と道徳を含む教育がおおもととなり、様々な意見と事実を調べ、一つ一つを理解した上で、自分で考えてようやくできるものだ。そうして下した判断に責任を持ち、選挙に行くことが戦争を防ぐために私たちができることだと思う。