第11回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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宇都宮大学共同教育学部附属小学校 5年 岩佐 葵(いわさ・あおい)さん
意見を聞いた人:母
記事見出し
ひと 薬に頼りすぎないために「偽薬」を売る 水口直樹さん(朝日新聞2019年10月3日付朝刊)
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
偽薬って何?初めて見る言葉が気になってこの記事を読んだ。その正体は糖とカルシウム。つまり、薬ではなく食品だという。記事には75歳以上の4割の人が、薬局で5種類以上の薬を出されているとも書かれていた。そういえば、私の祖母も大量の薬を毎日飲んでいた。薬は病気を治す反面、副作用や薬剤耐性菌を生む危険性もある。薬に頼りすぎないために偽薬を使う。水口さんの言うとおり、優しいうそだと思う。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
大量に薬を飲む祖母が心配になり、副作用がないか、記事を見せて聞いた。母は「今、おばあちゃんが飲んでいる薬は1種類だけ。他の薬は必要なかったの。薬を飲むことで認知症由来の不安症を抑えていたのでしょう。たまに薬をちょうだいと言うことがあるから、この偽薬を試してみるのもいいかもしれないね」と答えてくれた。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
薬を1種類に減らした祖母だが、以前よりも元気なぐらいだ。一人暮らしをやめ、家族のそばで生活し、心配事をすぐに相談できる環境にいることで不安感が減り、薬に頼らず元気に暮らすことができている、と看護師さんが教えてくれた。祖母にとって人とのつながりが安心をもたらし、安心を得るために飲んでいた薬が不要になったということだ。水口さんも人々に安心を届けるために偽薬を売っているのだと思う。祖母と同じように必要以上に薬を飲んでいる人は、他にもいるだろう。そのような人たちがこの偽薬を知り、少しでも不要な薬を減らしてくれたら良いと思う。でも、本当は偽薬に頼らず薬を減らすことが理想だ。祖母のように不安を減らすこともそのきっかけになるかもしれない。薬に頼りすぎない健康な生活を送るために、私にできることはないか、考え続けていきたい。明日は祖母に会いに行こう。困ったことがないか聞いてみよう。私が祖母の薬になるのだ。