第11回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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秋田県由利本荘市立西目小学校 5年 鷹嶋 寿怜(たかしま・ちさと)さん

意見を聞いた人:父・母

記事見出し

国給付金を花火75発に 大仙市の男性2人、地元へ粋な計らい(秋田魁新報2020年5月18日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

まるで新聞記事も感染していくようだった。冬の雪よせが一回ですんだわが家にとっては「暖冬」が一番のニュースだと思っていた。それが次第に新型コロナ関連の記事が増え、私の新聞切り抜きもコロナに関連した記事が増えていった。入手困難になったマスクや消毒液の寄贈が紹介されるなか、この記事が強く印象に残った。なぜウイルスと全く関係のない「打ち上げ花火」という発想になったのだろう。その真相にせまってみようと思った。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

記事について家族に聞いたら、「自分には何ができると思う?」と話をふられた。私はまだ子どもだからできることなんてない。強い口調で反論すると「それなら、どんなことだったらできる?」と言葉のラリーが続く。ただこの記事をどう思ったか感想を聞きたいだけなのに。答えのわからない面倒な宿題を出された気分になった。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

なぜ「打ち上げ花火」という発想になったのだろう。記事には「地域を元気づけよう」と書かれていた。そういえば、マスクが買えないときに私は新聞記事を見てマスクを手作りした。喜ばせようと留守番中に作ったもののうまくできず、捨てようとしていたときに家族が帰ってきた。そのとき「上手か下手かは関係ない。行動の価値は自分で決めることじゃないよ」と言われた。人それぞれ考え方がちがうように、思う気持ちもさまざまだ。だれかと同じ行動じゃなくてもいい。だれかを思う気持ちを行動に移して形にすることが大切なのだ。「自しゅく」という言葉をたくさん聞いたけれど、だれかを思う気持ちは自しゅくしてはいけない。面倒な宿題が解けた。今私ができることは、毎朝の検温と外出時のマスク・手洗い・消毒だ。私には治りょうしたり生活を支える力はない。けれど自分が感染予防をすることでだれかの命を守ることはできる。私の行動がだれかの笑顔になると信じて。