第11回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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(福岡県)西南女学院中学校 1年 内丸 咲希(うちまる・さき)さん
意見を聞いた人:父
記事見出し
日本のハンコ文化 岐路(読売新聞2020年7月1日付朝刊)
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
私自身は、ハンコを使う機会が少ない。学校から親のハンコが必要だとは言われるが、私のハンコが必要な場面は想像できない。パソコンを使ったオンライン授業も経験したが、ハンコが必要な場面はなかった。けれどもテレワークでは、ハンコがもらえずに困ったという。ハンコは日本の文化であるという点は分からなくもないが、必要性については理解できない。だからこそ深く掘り下げてみたいと考えた。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
実際にテレワークを行った父は、ハンコがなくても仕事はできると言う。会社の情報をデータ化した電子証明書があればハンコなしで社会保険の手続きができ、1分ごとに違うパスワードを表示するトークンという小さな機械があればハンコなしで銀行振り込みもでき、またハンコのいらない電子契約も珍しくないという。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
両親は、私たち双子の姉妹に下の名前でハンコを作ってくれた。けれど二人のハンコは書体が違っている。私の名前に使われている「咲」の字が、当初予定していた書体では「笑」となることから、仕方なく書体を変えたのだという。「咲」と「笑」が元は同じ字であるなんて、ハンコがなければ知ることもなかっただろう。また最近では、文字にイラストをあしらった銀行印にも使えるハンコが登場し、文化という面でハンコが廃れることがないだろう。すでにあるかもしれないが、指紋認証やQRコードのようにパソコンやスマートフォンで読み取れるデジタル専用ハンコが登場してほしい。すでに画面の中だけで押せる電子印鑑はあるけれど、私はハンコを手に持って押したい。記事中に「非効率的」とやや批判的に扱われるハンコであるが、文化や遊び心は非効率でよいと考えるので、ハンコは非効率のままでいてほしい。すでに効率的なハンコの役割は終わっているのだから。