第10回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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佐賀県立小城高等学校 3年 山上 璃子(やまがみ・りこ)さん

意見を聞いた人:祖父

記事見出し

高齢者の重大事故、後絶たず(佐賀新聞2019年4月21日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

私がこの記事を選んだ理由は、最近社会問題として取りあげられることが多い高齢者の事故について、高齢ドライバーである祖父を持つ身として真剣に考える必要があると思ったからだ。また、今まで祖父とこのような問題について話し合ったことがなかったので、これがよい機会になると思った。私は、この記事にある「限定免許」に賛成だ。なぜなら高齢者から運転する権利を一気に奪うことは彼らの生活に大きな変化を与えるからだ。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

祖父は今82歳で、現在の免許の期限が切れたらもう更新しないと言っていた。その後の生活に不安はあるかとたずねたところ、自分には送り迎えをしてくれる人がいるので、不安はないと答えた。しかし、近所には老老介護をしている人や1人で暮らす高齢の方もいて、彼らのためにバスなど公共サービスの向上が必要だと言った。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

祖父の話を聞いて、高齢者の免許返納を促すには、ただ彼らに返納を求めるだけでなく、返納しても大丈夫だと思わせる環境の整備が大切だと思った。調べてみると、私の住む市では免許証を返納した人に対して市内巡回バスやタクシーの割引を行うという取り組みがあるそうだ。しかし、それでもまだ山間部に住む人にとっては多くの問題が残るため、免許返納の無理強いはよくない。そこで、記事にある「限定条件付き免許」が役に立つと思う。天候や時間帯、運転手の健康状態、車種など制限を加えることで、彼らの生活に大きな支障をきたさずに、事故数を減らすことができる。特に車種については、近年人を見つけると自動で止まる装置なども開発されてきているので、そのような車を個人で買ったり、地区で共同使用していったらいいと思う。よって、高齢者の事故減少には、地域全体で解決しようという姿勢や、限定免許による高齢者の運転の制限が必要だと考える。