第10回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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(愛知県)南山高等学校女子部 1年 杉崎 愛(すぎさき・あい)さん
意見を聞いた人:母
記事見出し
「体罰」動画拡散 生徒に批判(朝日新聞2019年6月5日付朝刊)
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
新聞には見出しで「体罰」「生徒に批判」と書かれていた。体罰を受けた側である生徒に批判が集まることに疑問を感じてこの記事を読んだ。記事を読んで、暴力を受けた生徒と動画を撮影した生徒は連携をとって教員をはめたわけではないにもかかわらず、ネットでは誤った見方が広がってしまったことにネット社会の怖さを感じた。ニュースでも生徒が教員をはめたかのような伝え方で、私自身誤った受け取り方をしていたことに気づいた。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
母は「SNSが普及した今、私たちは情報の受け取り手にも発信者にもなれる。しかし、それはSNSだけに限らず、人と会話をするとき、選挙で投票するときなども同様だ。正しい情報を用いて意見を発することを心がけるべき機会は身近にある。SNSをしていないからといって逃れられる責任ではないと思う」と言っていた。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
私はSNSをしていないので、話し合う前は、間違った受け取り方をしてしまう可能性のみを考えていたが、母の意見を聞いて自分が間違った情報を流してしまう可能性もあることに気づかされた。確かにSNSに比べて発信力は低いが、無駄なトラブルを避けるためには日ごろから気をつける必要はあると感じる。そのために、複数の信頼度の高いメディアから情報を得る、報道が疑惑段階のときには過剰に反応しないなどの対策が取れる。このネット炎上事件では、ネット上で同じような意見を多数見たことでそれを正義だと思ってしまい、炎上に参加した人もいたらしい。しかし、冷静に考えるとネット上の意見というのは最も信頼度の低い情報ではないか。そういう曖昧な情報に左右されず、自分の意見を確立していく情報処理能力を現代人は身につけるべきだと私は思う。