第10回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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宇都宮大学教育学部附属小学校 4年 岩佐 葵(いわさ・あおい)さん
意見を聞いた人:母
記事見出し
免許返納の高齢者表彰(下野新聞2019年7月6日付朝刊)
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
高齢ドライバーによる交通事故のニュースが最近増えたと感じていた。この記事では89歳の女性が孫と一緒に免許返納に訪れ、けい察署から表彰されたことを取り上げていた。女性は転んで背骨を痛めており、事故を起こしては家族に申し訳ないと返納を決めたという。全ての高齢者が同じように考え、免許を返納してくれたら、高齢ドライバーによる交通事故がなくなり、けがや死亡する人もいなくなって悲しむ人がゼロになると思った。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
母は「それが一番簡単な解決法だ。高齢者といわれる65歳以上の人の運転を禁止すれば、交通事故の数は確実に減り、けがをしたり亡くなる人も減るだろう。では、自分が65歳になったときに免許を返して車の運転をしてはいけませんとなったらどう思う?生活はどう変わる?何か困ったりしない?」と逆に私に問いかけてきた。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
母に問われ、私は高齢者の立場や気持ちを全く考えていなかったことに気が付いた。車は便利な乗り物だ。自由に好きな場所に簡単に楽に移動できる。高齢者ともなれば公共交通機関より疲れにくい車はさらに手放したくないだろう。問題と言われている判断力の低下を認めることは自身の老化を認めるようで、見て見ぬふりをしているのかもしれない。しかし、問題を解決するためには自分の利益ばかりを主張してはいけない。相手を思いお互いにゆずり合うことが大切だ。高齢者が免許を返納しても住みやすい町を作るために私にできることはないだろうか。そう考え、通学時のバスでは高齢者の人が乗車してきたら席をゆずることにした。眠い朝も荷物が多い下校時も。また、私の祖父母も70歳を超えたがまだ車の運転をしている。祖父母の気持ちを聞き、運転を続けるとしても今できる最善策を一緒に考えていきたい。そして事故を起こす前に免許を一緒に返しに行こうと思う。