第9回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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福井市宝永小学校 5年 橋本 隼人(はしもと・はやと)

意見を聞いた人:父、母、祖父、祖母、叔父

記事見出し

命のモノ扱いに批判 『子犬工場』何が問題?(福井新聞こどもタイムズ2018年4月22日付)

授賞理由

ペットを飼いたいと思ってきた福井県の橋本さんが選んだのは、「子犬工場」の問題を解説した記事。ペットショップにいる子犬の親が、繁殖のために劣悪な環境で飼育されていたかもしれない事実を知り、動物の命について家族で話し合った。

家族や親戚の意見を聞き、ペットを飼うことについてあらためて考えた橋本さん。両親が動物を飼うことを簡単に許してくれないのは、命を大切に思っているからだと気付いた。動物が人間の都合で粗末に扱われてはいけないことを深く理解した橋本さんは、犬を飼ってもよいと両親に認められるよう、まずは自分のことをしっかりやろうと決意した。

両親、祖父母、叔父と幅広く意見を聞き、家族で命の問題を話し合った。対話を通じて、物事には良い面ばかりがあるわけではないこと、さまざまな意見を聞いて考えを深める必要性があることに気付いた点が高く評価された。

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

今年、祖母の家で飼っていた犬が死んでしまったときに、動物を飼うということについて真剣に考えたからです。ぼくは、ペットショップで子犬や子猫を見るのが好きだったけれど、あの子犬や子猫がどこから来ているのか考えたことはありませんでした。記事を読んで、こんなにひどい環境で産まされていると知り、ショックでした。ペットを欲しい気持ちは捨てきれないけれど、命が人間の都合でそ末にあつかわれているのはいけないと思いました。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

祖母が飼っていた犬は、福井新聞のペット情報らんにのっていた捨て犬だと知りました。その前にも雑種の犬を飼っていて、死んでしまったときはとてもつらかったから、もう動物を飼うのはやめようと祖父は思ったそうです。叔父は「犬は本当にかわいい。でも世話や散歩は毎日だぞ。できんなら飼わん方がいい」と言っていました。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

ぼくは、犬を飼いたいと何度も両親にお願いしてきました。たん生日やクリスマスプレゼントに欲しいと言ったこともあります。それまで、犬を飼った場合の良い面ばかり見て、世話も簡単にできると思っていました。しかし今回、この記事を通して、両親が動物を簡単に飼わない理由は、動物を大切に思っているからだと分かりました。プレゼントに買ってもらう「もの」なんかじゃない、大切な命なのだと。今まで、お店で子犬を見るのが好きだったけれど、命が人間の都合でそ末にあつかわれていることに気付きました。犬を飼いたい気持ちは捨てきれないけれど、飼うなら、家族全員の協力が必要です。まず両親に、ぼくがきちんと犬の世話ができるとみとめてもらえるように、自分のことをしっかりやろうと思いました。そして保護された犬を任せてもらえる飼い主になりたいです。