第8回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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(愛知県)南山高等学校女子部 1年 後藤 彩巴(ごとう・あやは)さん
意見を聞いた人:母
記事見出し
末期治療の選択 話し合う(中日新聞2017年8月15日付朝刊)
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
日本は医療が発展してきて平均寿命は延びてきているが、健康寿命との差が大きい。私は前から、治らない病気と分かっていながら治療を続け、最期まで苦しみながら死ぬ必要があるのか疑問に思っていたため、この記事に目がとまった。この記事を読み「ACP」が広まってきていることを知り、患者の意思を尊重するよい取り組みだなと思った。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
母にこの記事を見せると母もACPの導入に賛成していた。また、「私の父も肺がんで亡くなったけれど、本人が延命治療を望まなかったため最期は緩和ケア病棟に入院していた。父は眠るように亡くなったと聞いて、自分も最期は胃ろうなどはせず、苦しまずに死にたい」と言っていた。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
私は母の意見を聞き、末期治療について患者が自分でも意思表示することができる、この「ACP」という取り組みをさらに広めるべきだろうと強く思った。世の中にいる患者が全員できるだけ長生きしたいというわけではない。このつらい治療を続けても治らないのなら、最期ぐらい楽に死にたい、家族に治療費のことで迷惑をかけていると思うと申し訳ないなど、さまざまな思いを持った患者がいるだろう。そのことをよく理解し、患者が望む最期を迎えられるよう、それぞれに合った治療計画を立ててほしい。問題点としては、患者自身、死について考えるのが怖く、自分の最期について考えるのを先延ばしにしてしまうという点などが挙げられるそうだ。死について向き合うのは難しいが、私たちはもっと自分の死について考える機会を設ける必要があるのかもしれない。