第8回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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福井県越前市武生第三中学校 3年 野原 菜々子(のはら・ななこ)さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

幼い命 救うこと優先 憲法ルネサンス⑮「赤ちゃんポスト」開設10年/特別養子縁組「倍増を」 厚労省有識者会議(福井新聞2017年7月31日付、8月1日付各朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

私は、ひときわ大きな見出しに目をひかれてこの記事を選んだ。記事を読んで初めて、日本に「赤ちゃんポスト」のシステムがあることを知り、とても画期的だと思った。私には3歳になる弟がいて、学校での赤ちゃん抱っこ体験も経験しているため、内容が身近に感じられた。今後、公民で学習していく、憲法13条にも関係していることが分かった。日本で唯一、熊本でお母さんと赤ちゃんのことを思い、活動している施設の存在に感動した。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は「赤ちゃんポストが開設されてから10年が経過しており、125人の赤ちゃんが預けられていたことを、この新聞記事を通して知った。また、開設まで大変な苦難があったことも理解できた。日本は、少子化なので生まれてきた大切な命を救うために、全国で必要だと思われる人にポストの存在を知ってほしいと思う」と言っていた。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

母との話し合いを通じて、幼い子供の命が助けられることはとても大切だと思った。しかし、命を救われた子供たちは、その後どのような生活を送っていくのかが気になった。そして、次の日の新聞で、特別養子縁組の倍増を目指しているという記事を見つけた。私自身、大阪で通っていた小学校区内に、児童養護施設があり、施設の子とともに学校生活を送っていた。赤ちゃんの頃に施設に入った子もいれば、物心ついた頃に母親につれて来られた子もいた。それぞれ将来、実の親に引き取られるのか、里子に出るのか、それとも、ずっと施設に残るのかと、先輩たちを見ながら話していた。私の友達の一人は、2年生の頃に実の親に引き取られ、うれしそうに転校していった。国内での意見は賛否両論であるが、いずれにしても、成長期における子供たちが大人の勝手には左右されず、自分の意志で選択し、救ってもらった命を大切に、幸せに生きていける世の中へと日本が変化してほしいと感じた。