第8回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

  1. NIEトップ
  2. NIE月間・いっしょに読もう!新聞コンクール
  3. 第8回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

新潟明訓中学校 3年 坂井 美淑紀(さかい・ひしの)さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

「戦後」守る決意を持とう 終戦の日に(新潟日報2017年8月15日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

私は戦争に関する記事について書こうとまず考えていた。そして終戦記念の日の新聞から記事を探した。その中からこの「社説」を選んだ。「戦後を守る決意を持つ」とはどういうことなのか。北朝鮮が弾道ミサイルを発射しているが、平和の歩みを重ねてきた日本はどう危険を回避していかなければならないか。「300万人余にも上る犠牲者」の中に、実は私の身内もいる。この機会に話を聞き、戦争のことについて考え記録に残そうと思った。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

戦争の背景には何かしらの利益を得る人間がいると考える父の意見もあるが、母は自身が子供の頃からずっと聞かされてきた祖父の親族の死や戦争によって悲しい日にあった祖母の話が忘れられないし、この戦争での犠牲がどれほど大きいことだったか、取り返しがつかないことだということを私に伝えておきたいと言っていた。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

私の祖父には2人の兄がいたが2人とも19歳と21歳の若さで、ある島で戦死したとされている。遺骨も戻って来なかった。そして祖父の妹はまだ小さく祖父のように学童疎開ができなかったため、東京大空襲で亡くなってしまったとされている。祖父がどんなにこの3人のことを諦められなかったことか。祖母は疎開先でひどく差別された待遇を受けたことなど、本当にひとつの家族の中にもさまざまな戦争の悲劇を聞くこととなった。少なくとも両親や私の時代には考えられないことが約70年前という、それほど遠い過去ではないときのことなのだ。私はまず母から祖父母が体験した話や事実を聞き、その実話をしっかり後世に語り継ぐために文章に残すこと、そしてその上で危険を回避することをはじめ、安倍首相が考えた憲法9条の改正に関してどのように考えていくべきかなど、提言するにはまだ力が足りないが、今から考えることは決して早くはないと思っている。