第8回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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(宮城県)聖ウルスラ学院英智小学校 3年 小松 澪(こまつ・しずく)さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

お母さん 守れなくて、ごめん(朝日新聞2017年7月16日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

私の祖母は東日本大震災で行方不明に、この記事のお母さんはアルツハイマーが原因で道に迷い亡くなりました。祖母が一人歩いたときの最期の気持ちや、心がつぶれるほどの家族の気持ちを、私も家族と一緒にずっと考えてきました。息子さんの「守れなくて、ごめん」の言葉を読んで、もっと物事の背景を知り、人の痛みを分かち合える人になりたい、誰かの心の重さを少しでも軽くできる人になるために、もっともっと学びたいと強く思いました。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は「両親の顔も知らずに育った母の『親孝行などしなくていいから自分の子供や周りの人たちに優しくしてあげてね』という言葉と笑顔を思いだした。このお母さんも寂しさや心細さを最後まで必死に隠して生きてきたのだと思う。母への恩返しに、他の誰かの言葉にできない気持ちも見つけられる人になりたい」と言っていました。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

アルツハイマー病とは、脳の細胞がこわれて脳がちぢみ、覚える力や考える力などがおとろえていく病気です。物忘れから始まり、言葉が出ない、自分の居場所が分からない、日常の動作ができず寝たきりになることもあるそうです。症状の段階をよく見て誇りを大切にし、家族だけでなく周りの人の理解と細やかな気配りが必要だと思います。母は寝たきりの自分の祖父を介護する11年間でたくさんの後悔もし、生きる力の強さも心からの感謝も知ったそうです。今近くに住む私の曽祖母は93歳です。自分でできることをうばわず、困ったときにはとんで行って助けようと家族で決めています。新聞で認知症だけでなく発達障害や心身の障害による事故や事件について読むたびに、父や母は心を込めて私に説明してくれます。私の将来の夢は検事です。罪に罰を与える前に、本当の助けとは何か、いつも皆で話し合い行動できるようにすることが大切なのではないか、と私は思っています。