第6回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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(東京都)白百合学園中学高等学校 高校2年 日山 絢子(ひやま・あやこ)さん

意見を聞いた人:母

記事見出し

「政治はタブー」破りたい(朝日新聞2015年8月5日付朝刊)

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

安全保障関連法案が問題となっている今、私たちは何をするべきか。同じ高校生が安保法案反対のデモを起こしたというこの記事には衝撃を受けた。戦後70年という節目の年を迎え、戦争の恐ろしさが再認識される一方、戦後から続いた国の体制が変わろうとしている。私たちの世代が自覚を持ち、政治への関心を高めていくことは必要だ。だが、デモという一見激しいやり方が本当に正しい判断をもたらすかどうかは、慎重に考えるべきだと思う。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は、10代の若者が国会に耳を傾け、国の未来について真剣に考えることは重要であり、心強さも感じる傍ら、心配な面もあるそうだ。デモという形で訴えることは、すぐに情報を共有できる現在、「格好良い、戦争をしたくない」という表面的な理解を誘う可能性もあるため、周囲への影響も含め判断し行動してほしいとのことだ。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

18歳以上の国民が選挙権を持てば、高校生が投票に行くことになる。今や、高校生の時点で国を動かす正しい判断が求められている。デモが、少しでも多くの若者に立憲主義や平和について考える契機を与え、私たちの力で日本を良い方向へ導けたなら、これ以上のことはない。「政治の話はタブーなんて時代、私たちで終わりにしたい」という意見には、強く共感するとともに同世代として頼もしく思う。しかし、デモが与える影響は良いものだけではない。ツイッターで呼びかければ、誰でもデモの情報を入手できる。日本の政策に反感を持つ外国人が暴動を起こす可能性はないのか。ツイッターという手軽な媒体を使うことで、日本の未来を左右する問題も、雰囲気に流され反対し、浅い理解にとどまりはしないか。学校が特定できる制服での参加は、危険ではないのか。来年の参議院選挙から私は有権者となる。まずはデモの必要がない社会を目指し、私たちの世代が意識を高めていきたい。