第6回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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(東京都)十文字中学・高等学校 中学3年 天野 華子(あまの・かこ)さん
意見を聞いた人:母
記事見出し
タマは毛皮になったのか(毎日新聞2015年8月12日付朝刊)
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
私は猫が好きなのと、掲載されていた写真に興味を持ったので、この記事を選びました。戦時中、犬や猫が長引く戦争のために供出されたことを初めて知り、衝撃を受けました。不足する食糧や皮革の対策、また犬に関しては狂犬病の根絶や空襲時の犬害の予防が目的だったそうですが、供出後、全ての犬や猫が役立てられたのかは分からないそうです。私は、何にも役立てられず殺されてしまった犬や猫を哀れに思うと同時に、命を粗末にする戦争は本当に恐ろしいと思いました。二度と戦争を起こさない社会を作らなければならないと思います。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
母はこの記事を読んで、「ペットと一緒に暮らせる世の中は、それ自体がとても平和」と言っていました。人間が食べる物さえ無かった戦時中は、食べ物無しでは生きていけない犬や猫は無駄飯食いとされ、殺されて軍用資源や食料にされてしまうほど生活に余裕がないということ、戦争のために生活用品を供出すること、また憲兵や戦争におびえることも無いから、ということだそうです。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
私は、この記事について話し合った後、戦争の無い今の日本に生まれてきたことに感謝しないといけないと思いました。今、私には家族がいて、住む家があり、学校にも行けて、何にもおびえずに安心して生活することができます。けれども、ずっとそのような生活ができるということは保障されていません。また、いつ日本で戦争が起きるか分からないからです。私は動物を飼ったことはありませんが、大切な家族だった猫のタマと別れざるをえなくなったときの高島さんの気持ちは痛いほど分かります。もし、私も家族と別れなければならなくなったら、とても悲しいし、悔しいし、やりきれない気持ちになると思うからです。私は今まで、戦争と平和に関することは、全て大人が考えることだと思っていました。ですが、考えてみたら、未来の日本を担うのは、今、子供である私たちであり、決して人ごとではないと感じました。これからの日本で、飼い犬や飼い猫も含め、大切な家族と別れることや、戦争におびえながら生活することや、物資不足で満足な生活ができないことなどが無いように、今後は戦争と平和について真剣に考え、未来の日本をしっかり担うことができる立派な人になるために、様々なことに努力したいと思います。