第5回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校 3年 木田 夕菜(きだ・ゆうな)さん

意見を聞いた人:父

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

今年、都議会で女性議員がセクハラやじを受けたという報道や日本は女性管理職がいないと答えた企業が全体の過半数を超えるという報道を知った。なぜ、日本では女性の社会進出が進まないのか、その理由を知りたいと考えていたが、最も女性とはこれまで縁遠いと思われる建設現場での女性管理技術者を条件に国道事務所が入札を行うという記事を読み、そこにどのような意図があり、果たしてうまくいくのか知りたいと思った。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

父は言う。「重要なのは、管理技術者としての技術や経験を有する人材がどれほど育成されてきているかだと思う。適する人材がいないのに、受注目的で、形ばかりの女性技術管理者を立てて、入札に参加する業者も出てくるんじゃないか。そうなれば、女性進出を目的とした発注側の意図とは、真逆の結果になりかねない」

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

女性管理職を増やすためには、それに見合う資質や経験を有した人材の育成が大切だ。だから、女性管理職という出口だけでなく、技術者採用という入り口から一定の女性採用枠を設ける必要がある。多くの有能な女性技術者が育成されれば、必然的に女性管理職を有する企業の比率は高まるはずだ。そのためには、女性進出のための障壁となっている出産・子育ての問題を解決する必要がある。まずは、男性・女性両方の意識改革を図る。先日の新聞に「パパのベビーダンス」という記事が載っていた。赤ちゃんを抱っこして、あやすダンスの講習会のことだが、このように男性が育児に至極当然に参加する機会や雰囲気を社会全体で醸成していく必要がある。そして、ICTを駆使して産休中でも、在宅勤務やe-ラーニングによるキャリア形成可能な仕組みをつくり、仕事復帰をスムーズなものにする。場当たり的でない、長期的で多面的な女性進出のための総合的施策が大切なのだ。