第4回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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東大谷高等学校 1年 西澤 志織(にしざわ・しおり)さん

意見を聞いた人:祖父、母

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

8月14日、母の実家に帰省していた。その日の朝、祖母が「今日は、じいじ(祖父)の1番上のお兄さんの命日なのよ。大阪の大空襲さえなかったら…あと1日で終戦だったのに」とつぶやいた。大阪が空襲を受けたことも、まして自分と血のつながった人が、大阪城を護衛していて空襲に巻き込まれたなんて信じられなかった。後日8月16日の記事で「大阪空襲」のすさまじさを知った。戦争と無縁と思えなくなり戦争について考えたくなった。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

祖父に聞くと初めは話しにくそうだったが当時10歳だったけれど焼け野原となった街の後片付けを手伝ったそうだ。空襲で貸家も全部焼け、自宅は進駐軍の手に渡ってしまったと語ってくれた。母は、その話は知っていたが祖父自身の口から聞いたことは無いとのこと。きっと心の傷が深すぎたのだろう。でも孫には伝えておきたいと思ったのだろうとのこと。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

祖父が私の母には自分の戦争体験を語らなかったように、記事の7か月の妹の死について彼の母も祖母も一度も語らないまま他界したとの一節に戦争で肉親を失った人々の悲しみは永遠に消えることはないのだと確信した。そして、この悲しみを決して再び起こしてはならないこと、それを阻止することが戦争で亡くなった人々への供養であり、悲しみを抱えたままの人々へ唯一できる行動だと思う。そして、私たち自身が同じ不幸を背負わず幸せに生きてゆける手段であることを心に強く銘じ、この平和を大切に守っていかなければならないのだ。いまだに近隣諸国とトラブルを解決できずにいがみ合ったり核兵器問題など平和を乱す火種がある。無関心だったけれど、平和について考えていこうと思う。