第4回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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埼玉県立川越女子高等学校 1年 秋山 早菜(あきやま・さな)さん

意見を聞いた人:母

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

出生前診断で異常が分かった胎児を選んで減胎していたというケースがあることが公表されてから、複雑な減胎手術の問題について親と子の心情や社会的視点から公平な見方をしているこの記事に興味をもったから。この記事を読んで、自分が母親になったとき、胎児に異常が見つかったらと考えた。将来子どもをどのように育てればよいのか、治療費などは支払っていけるのか、そしてその子を幸せにできるのかととても不安になると思う。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母の意見は、減胎手術は選択肢の一つであるということだ。妊娠、出産に関してはプライベートかつ非常にデリケートな問題である。だから、あくまで決断するのは胎児の両親である夫婦でなくてはならない。夫婦が選択できる環境を整えるために出生前診断の前後に両親をサポートし、ケアするシステムを作るべきだと言っていた。

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

母に話を聞いたとき、自分自身がダウン症で産まれる確率が高かったことを聞いた。その後の羊水検査で陰性とわかったそうだが、羊水検査をするまで、母はとても悩んだと言っていた。その時既に兄と姉がいた上に中絶するにもリスクがあった。何よりダウン症だった場合、正しく育児ができるか不安だったそうだ。私は、子どもに障害があると分かっても、「自分が望んだ子だから」と安心して産めるような社会にしてほしい。例えば、育児のレクチャー、助成金などの生活面や、障害があることを気負わず、寛容に受け入れる地域社会だ。減胎手術の選択のとき、より多くの選択肢がある状況で決断してほしいと思う。身の回りの状況からの圧迫や、将来への不安をできるだけ少なくして、胎児の両親が話し合って決断した結果であれば良いし、周りの人も納得するだろう。環境が整った上で、命を扱う決断ができる社会になってほしい。