第4回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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下関市立長府中学校 3年 中村(なかむら)さん
意見を聞いた人:母
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
僕と年齢がほとんど変わらない少女が、友達と共謀して同級生を殺害したというショッキングな事件の記事を読んで、とても気になった。LINEで悪口を言われたことに激高し、犯行に及んだようだが、それを止めてくれる仲間はいなかったのか?それ以上暴行すると命の危険があると考えられなかったのか?そして、その後の自分の人生がどうなってしまうのか考えられなかったのか?少女たちの心はいったいどうなってしまったのだろう。僕はとても恐くなりました。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
若者を中心に急速に広がったネット社会。その便利さの裏には、多くの弊害が潜んでいると言われてきたが、この事件はまさにネット社会のゆがみが引き起こした悲しい事件だ。どうして、ネットの書き込みに、心を乱され、ネットのつながりを信じ、自分を守ろうとするだろうか。もっと生の人と人とのつながりを大切にしてほしいと思う。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
僕もパソコンやネットが大好きだ。今の時代、こういう知識を持ち、使いこなせることは、とても重要なことだと思う。もちろん今回の事件は、ネット社会のゆがみの中で起きた恐ろしい事件だと思う。この少女たちが、こんな事件を起こしてしまう背景に、少女らを取り巻く人間関係はどうだったのだろうかと考える。ネットに入り込む以前に、彼女らの声が届く人が、そばにいただろうか?心や体の痛みを感じる経験を小さい頃からやってきただろうか?命の大切さと本気で向き合う経験をしてきただろうか?もしそうなら、初めて会う人と共謀してこんな残酷なことをしてしまわないだろうし、自首する前にLINEで、「それじゃ、けりつけてくる…」なんて言葉は出てこないはずだ。人が一人死んでしまったのに、それはあまりに軽すぎる言葉だ。いくらネット社会が発展しても家族や友人との生の対話を大切にしたい。ネットの世界は一部であり、それが世界の全てではないことを頭に入れ、時には切り離せる勇気を持ちたい。