第4回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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佐久市立中込中学校 3年 池田 航平(いけだ・こうへい)さん
意見を聞いた人:祖父、祖母
(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください
この記事を選んだ理由は、旧満州へ渡っていた祖父のお話を思い出したからです。祖父とその兄弟、曾祖父母は実際には開拓団として開拓に渡っていたわけではないのですが、そんな祖父、曾祖父母をもつ自分にとってこの記事は、何かを訴えかけているかのように思えました。
数えきれないほど多くの犠牲者を出したあの戦争が終結してから今年で68年。そんな中、必死に生きて、必死に生命をつないできたご先祖様のことを思うと、今ここに自分がいることに驚きと奇跡を感じます。
(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください
祖父は、「大日向の人は大変だった。おらたちよりずっと北の方から軍に見捨てられて逃げて来た。おらたちはまだ軍がついていたから、被服を取られることはなかった。」と語り、「生きる死ぬではない。ただひたすらに母ちゃんの後に続いた。」と振り返っていた。また逃避行の途中で命を落とした多くの子どもは、埋めることしかできなかったという。
(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください
話し合った結果、今ここにある自分の命はご先祖様が言葉にもできないくらいの思いでつないできた命なんだと改めて感じました。シベリア抑留を経て帰国し、結かくのため亡くなった曾祖父。祖父とその兄弟をつれて、逃避行の末日本にたどりついた曾祖母。長男として弟たちの面倒を見て、曾祖母を支えた祖父。生きてくれてありがとう、生きていてくれてありがとうと心から伝えたいです。
今回僕がおもにお話を聞いたのは父方の祖父の家族の話であり、僕はまだ父方の祖母の家族のお話も、母方の祖父母の家族のお話もほとんど知りません。つまり、まだ自分のルーツのこれっぽっちしか知らないのです。それでも、これから生まれてくるであろう自分の子どもに孫に今ある命の大切さを教えるとともに、このお話を語り継ぐことができたらと思います。いやっ、絶対に語り継ぎます。二度と戦争というものを繰り返さないために、未来の人々が平和に暮らせるように。