第4回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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鹿児島市立鹿児島玉龍高等学校 2年 木田 夕菜(きだ・ゆうな)さん

意見を聞いた人:父

(1) この記事を選んだ理由と、記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

震災以後、電力の確保について再生可能エネルギーが注目されている。ただ、その多くはソーラー発電等の新規に大規模建設されるものばかりが取り沙汰されている。しかし、私は今あるものを活用できないものかと常々考えていた。そこへエネルギー買い取り制度を生かし、60年前に建設された水力発電所を改修し、発電を行うというこの記事を目にした時、これは、これからの発電施設建設計画の一つの象徴的なモデルになるのではないかと考えた。

(2) 家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

父は言う。「水力発電は再生可能エネルギーだけれど、これまでは大規模なダム建設のために、山間部の豊かな自然を代償にすることから批判が多かった。だから、全ての既存の水力発電を生かすというよりも、この椎葉村の高低差を生かした小水力発電施設のようなものの方が、今は必要とされているんじゃないかな。」

(3) 話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

私は考えた。環境に負荷をかけない水力発電はできないものか。今夏、各地で豪雨災害が相次いだ。特にアスファルト化した都市部では、甚大な被害をもたらしている。そこで防災のために、都市の地下には降雨の貯水施設が建設されているところがある。私の市でも公園・学校の地下に建設されている。それならば、この豪雨による大量の水量を生かして、貯水施設に付帯した小水力発電施設を建設してはどうか。これならば既存の施設利用のため、建設コストは低く抑えられるはずである。たとえ一つ一つの発電量は小さくても、複数の施設を建設することで一定の発電量が期待できる。椎葉村では村の電力と産業振興のための電力を自前で調達しようとしている。これに倣って、都市部でも、水害に対する防災機能を高めながら、山間部の豊かな自然を壊すことなく、都市部の電力は都市部で賄うことのできる都市型「地産地消型」発電が可能になるのではないだろうか。