第3回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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田川市立伊田中学校 2年 宮村 颯(みやむら・そう)さん

意見を聞いた人:母

(1)この記事を選んだ理由を書いてください

東日本大震災から1年半がたとうとしています。たくさんの命を失ったこの災害から、ぼくが感じた希望は、「つながり」や「支え合い」です。この記事にも、原爆を受けたおばあさんが福島の高校生にエールを送るという「絆」を感じたからです。

(2)記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

原子爆弾の被害は、街を壊したり、人の命をうばったりすることだと思っていましたが、生きていても偏見や差別という形であるんだな、ということが分かりました。地震による原発事故の影響で故郷に帰れない子どもたちが、たくさんの悲しみを抱えながら、さらに福島ということだけで偏見を持たれるのはどんなに悲しいことだろうと思いました。

(3)家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

自然災害は、いつどこで起こるか分かりません。原子爆弾とは全くちがうけど、こちらの意思にかかわらず、被害を被るという点では似ています。自分が被害者になった時に、同じような偏見の目を向けられたら悲しいはずです。その人の立場を自分の立場に置きかえる想像力が必要です。そうすると、このおばあさんのような優しいエールが送れると思います。

(4)話し合った後のあなたの意見や提案を書いてください

いつ、だれの身にどんなことが起きるか分からないけれど、みんなで支え合うことは大切なことだと思います。この記事を読んだ時、九州の大雨災害の後かたづけをするボランティアとして、福島の方たちが参加してくれているという報道を思い出しました。原爆を受けた人たちが福島の人たちを応援し、福島の人たちが今度は九州の人たちを応援してくれる。これこそ「絆」なんだなと思いました。しかし、ここで考えないといけないことは、つらい体験をした人同士の支え合いではなく、ぼくたちに何ができるかということです。偏見は知らないことから生まれるので、まずは事実をきちんと学ぶこと、次に核兵器や原子力発電などの問題について自分たちなりに考えてみること、そして募金やボランティアなど、できることを精一杯やることだと思います。おばあさんが願う「心の平和」が訪れるように、ぼくたち若い世代が積極的につながっていきたいです。