第3回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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神戸大学附属中等教育学校高 1年 道盛 裕太(みちもり・ゆうた)さん

意見を聞いた人:友人、先生

(1)この記事を選んだ理由を書いてください

私は古生物、特に中生代の爬虫(はちゅう)類や鳥類に興味、関心があり、また小さい頃から、恐竜や始祖鳥といった古代の生物の真の姿を明らかにしてみたいと思い続けてきました。そのため、今回この記事を選ぶことにしました。

(2)記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

今まで、「色素は崩壊しやすく、今日、古生物の体色は知る由もない。」という話を聞いていたため、この記事を見て驚きました。目に見える色ではなくても、微細構造の立体構造を調査することによって元の色が分かるというのは、とても画期的だと思います。また、150年前に発見された古い資料から分析できた点も、衝撃的でした。

(3)家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

学校の先生は、「夢のある話だと思う。他の古生物や色素でも確認されてゆくのが楽しみ。現生の生物との類似点、相違点がはっきりすると、今後の古生物学に役立つだろう。」と、この発見への期待を語ってくださいました。友人は、「図鑑の中で見た始祖鳥より、はるかに地味な色合いで驚いた。他の生物の色合いも分かると面白い。」と言っていました。

(4)話し合った後のあなたの意見や提案を書いてください

近年、科学技術の向上により、今まで不可能と考えられてきた研究が可能になってきています。今回のこの発見も、数年前までは有り得ないとされていました。しかし、誰も予想していなかった方法で研究が成功したことは、素晴らしいことだと思います。今回利用された色素のメラニンは、人体においても多くの部位に存在するため、他の生体にも多く含まれていることが予想されます。実際に、別の鳥類化石からも色が判別されたという研究が発表されています。今後、さらに多くの生物において、体色が特定されることが期待できるでしょう。また、今回の研究のように、思いがけないような方法によって、長年の課題が解決されるという事例が、他の研究でも出てくることでしょう。現在、地球温暖化や海洋汚染、人の手による生態系破壊など、多くの、そして大きな課題が人類に課せられています。この地球を守るため、さまざまな研究が成功を収めるその第一歩は、予想外に気付くことかもしれません。