第3回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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佐久市立中込中学校 2年 細谷 夢子(ほそや・ゆめこ)さん

意見を聞いた人:母

(1)この記事を選んだ理由を書いてください

私たち戦争未体験者にとって、当時を知るには体験者に聞くか、新聞や本を読む方法しかありません。もう二度と戦争を繰り返さない、と語り継いでいくには、私たちはその残虐さや苦しみを知らなすぎます。少しでも知っていくため、戦争についてのこの記事を選びました。

(2)記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

731部隊がしたことは、捕虜をはじめとする関わったすべての人の心に治すことのできない深い傷を負わせた、残虐な行為です。しかし、部隊の人たちだけに全責任があるのでしょうか。戦後、その闇を抱えて生きてきた心中も計り知れません。逆らうことの許されない“お国”のために働いた彼らを責めることはできるのか、という疑問を持ちました。

(3)家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

いくら国の命令とはいえ、人を人体実験に使ったことで、後々子々孫々までも苦しめる結果となってしまったことは、戦争というものがその人自身を狂わせ、周りの人々の人生をも狂わせてしまう、まさに凶器でしかないことを表している。この恐ろしい出来事を決して忘れぬように、辛い戦争体験をした人たちにも語り継いでいってほしいです。

(4)話し合った後のあなたの意見や提案・提言を書いてください

なぜ罪もない数多くの犠牲者を出す戦争が起きてしまったのか。なぜ国民は反対しなかったのか。とは言っても、だれか一人を責めることはできないし、国民を責めることもできません。戦争というものが巻き起こした様々な悲しみや苦しみは、731部隊のように見えないところでもたくさん起きていたかもしれません。死にたくなくても亡くなっていった人々、仲間の死を、惨状を目の当たりにしながら自分だけ生きて帰り、苦しみの中で人生を過ごすことになった人々をも、戦争は生み出してしまいました。また、731部隊のように捕虜を実験で殺(あや)めてしまったり、戦地で敵を殺してきたりという、語りたくない体験を持っている人もいると思います。けれど、今の時代に生きる戦争を知らない私たちが、二度と同じ過ちを繰り返さないよう伝えていくためにも、そういう体験を持った方々にこそ語っていってほしいのです。私たちも決して責めることなく、耳を傾けていかなくてはならないのです。