第2回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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京都府八幡市立男山第二中学校 3 年 上村真理子さん

意見を聞いた人:母

(1)この記事を選んだ理由を書いてください

3月11日に起きた東日本大震災は、未曽有の被害をもたらし、直後の混乱は収まりつつあるが、被災者の心の傷はとても深く、簡単には癒えないと思う。復興に向けて必死に頑張っておられる人々に、これから自分として何ができるのか、どのように接したらよいのか悩んでいたから。

(2)記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

コメディアンとして活躍されてきた萩本欽一さんが体験された話は、とても辛いものだけれども、その辛さに負けていないことに驚いた。それは、不幸を不幸と感じさせないお母さんの言葉の支えがあったからだと思う。また、大変な状況でも「一人じゃない」という気持ちを持てたことが良かったのだと感じた。

(3)家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

母は、かつて見た「風と共に去りぬ」という映画のラストシーンで、何もかも失った主人公が言う、「Tomorrow is another day.(明日の事はまた明日考えよう。)」というある種の楽観性にとても救われたそうだ。目の前の現実は、大変だし辛いけれど、「どうにかなる。」という心の持ち方が、この萩本さんの記事を読んで大切なのだと改めて感じたという。

(4)話し合った後のあなたの意見や提案を書いてください

3月11日以来、毎日のように被災者の苦しみの記事を目にし、わずかな募金以外何もできない自分に胸が傷んでいた。そのような中、萩本さんの不自由で貧しかった時代を乗り越えられたのがモノだけではなくて、気持ちの持ち方でもあるとわかった。
大変で辛くても、必ずそれを見ている人がいること、一人ではないのだということ、必ずいい日が待っていると思えること。これらはモノに変えられないのだと改めて気付かされた。もちろん、現地で汗水流されているボランティアの人たちには頭が下がる。でも、それができなくても自分にできることはあるのだと思い、安心した。
確かに「一人じゃないよ」と思ってもらえることは簡単ではない。心あっての言葉であることを忘れず、「いい日が待ってる。」と思えるように、気持ちに寄りそって最後までみんなで支え合っていくことが大切だと感じた。