第2回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作

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愛媛県立松山西中等教育学校 4年(高1) 籔内 小夏さん

意見を聞いた人:母

(1)この記事を選んだ理由を書いてください

小学校の教科書で読んだ「ちいちゃんのかげおくり」。今も強く心に残っている。あまんさんの名前が目にとまり読んだ記事だったが、作品からも感じた平和への願いを本人の言葉から、よりいっそう感じ、改めて考えさせられた記事だったから。

(2)記事を読んで思ったこと、考えたことを書いてください

戦争中、戦争直後の学校のことが書かれていて、戦争の悲しさを今までと違った視点から感じた。戦争は正しいと教えられ、信じてきたことがすべて覆される。戦争にふりまわされた子どもたちは、どんなに傷ついたことだろう。その子どもたちのひとりだったあまんさんの、平和を願う一言一言がとても心にしみた。

(3)家族や友だちなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞きとって書いてください

東京大空襲など、国内で空襲を体験した人の話は耳にしたことがあるが、外国での体験をきくことはあまりない。どこにいても戦争は恐いものだが、外国にいるとなると、なおさらだと思う。自分たち以外、まわりは敵という状況だってあったかもしれない。だからこそ、あまんさんは絵本をとおして戦争の悲しさを伝えつづけているのではないか、と母は、私とは少し違った視点で話してくれた。

(4)話し合った後のあなたの意見や提案を書いてください

戦争は何も生まない。私は戦争のことを知れば知るほど、そう感じる。戦争はただ、傷つけるだけだと思う。そして戦争はただの争いではない。「戦争はいつも空からやってきた。」とあまんさんは言う。今も世界のどこかでは、そんな恐怖にさらされながら生きている人がいると思うと本当に悲しい。知識や技術が急速に発展していく今、そしてこれから先、第二次世界大戦のような世界規模の戦争がおきてしまったら、今までよりももっと、比べものにならない程大きな悲しみが生まれ、たくさんの人が傷つくだろう。戦争は人間らしい心まで奪ってしまう。だから、あまんさんの言うように、これからは戦争をおこさない「知恵」が必要だと思う。
私はこの記事を読んで、「ちいちゃんのかげおくり」が心に残る理由が分かった気がする。戦争を体験した本人が書くからこそ、そのメッセージが痛いほど伝わってくるのだと思う。自分の辛い体験を私たちに伝え、平和について考えさせてくれる人たちのありがたさを改めて感じた。「ちいちゃんのかげおくり」をこれからもずっと教科書にのせてほしい。