第1回いっしょに読もう! 新聞コンクール受賞作
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神奈川県横浜市立あざみ野中学校 3年 石井 里奈さん
意見を聞いた人:母
(1)この記事を選んだ理由を書いてください
毎年、夏休みの帰省シーズンになると必ず報道される日航機墜落事故。昨年までは気にもとめなかったが、最近、母の薦めで山崎豊子さんの「沈まぬ太陽」を読んでいたので、今年はその真相にとても興味をもったから。
(2)記事を読んで分かったこと、疑問に思ったこと、感じたことなどを書いてください
私が生まれる10年前の事故で、全くその真相を知らずにいた。この記事を含めいくつか資料を見てみたが、まず、524名がその30分間、どれ程の恐怖を持ったまま機内にいたのかと思うと、その心情は計り知れない。25年たった今、まだまだ遺族の悲しみは消えないが、私たちのように知らない世代が増える中、風化してはならない事件だと思った。
(3)家族や友だち、クラスメートなどにも記事を読んでもらい、その人の意見を聞いて書いてください
母はその2年後、他社ではあるが客室乗務員となって、数年間国内の空を飛び回っていた。怖くはなかったのかと聞いてみたが、当時は、空の安全は保障されていて、この事故はたまたま、偶然としか感じていなかったようだ。しかし、今になって振り返ってみると、いかに自らの意識、知識、そして力量がいい加減で甘かったか、と何もなかったことに感謝しているという。
(4)話し合い後のあなたの意見・感想・提言を書いてください
今回はじめて、この事故に対し、目を向け、おおまかであるが、その全容を知ることができた。今まであまり多くを語らなかった母も、私が疑問を持って聞いてみると、当時の航空業界の話もいろいろ教えてくれてよかった。520人、それぞれの遺族の思いはさまざまで、一方の関係者の対応も大変だったと思う。今年は海外のスイスやアメリカでも列車・バスによる日本人観光客の死亡が続いている。きっとこれから原因究明や保障などの問題があがってくるのだろう。いずれにしてもこれらの事故はやはり初歩的作業や基本ルールをミスする人的要因から発する。科学の技術が進歩し、高度になっていくなか、しかしやはり大事なのは人だと思った。また、他の事件も含め、風化してはならないことはたくさんあると感じた。