第18回NIE全国大会(静岡)

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NIE全国大会2日目 分科会で取り組み紹介 裾野広げる方策を議論

静岡市で開かれた第18回NIE全国大会2日目の7月26日、計22の分科会が開かれ、公開授業や実践発表を通じてさまざまなNIEの取り組みが紹介された。初日のパネル討議を受け、NIEの裾野を広げる方策を話し合う特別分科会も開かれた。

特別分科会「すそ野を広げるために~NIE発祥の地・静岡からの提言」では、研究者や実践教師ら6人が討論した。「教室の後ろに新聞を並べておくだけで、児童・生徒が興味を示したという報告もある」「ほかの教科の教員と協力して行う授業の中で、NIEの面白さを提案してみてはどうか」など、気軽にできるNIEの提案があった。「管理職がNIEの重要性を認識することが大切だ」という意見も出された。

初日のパネル討議で出された「新聞は難しい」という意見に対しては、「一般紙が易しくなればよいということではない。子供が成長するには少しのチャレンジも必要だ」との意見が出された。共同通信静岡支局の宇野隆哉支局長は「子供新聞は出てきた当初に比べ、格段に分かりやすくなった。子供には難しい一般紙も、読めるようになれば大人だといった基準も必要だ」と述べた。

「『3年目対策』を考える~実践指定終了後の活動」がテーマの特別分科会では、2年の実践期間が終わってもNIEが学校に根付かない問題について、終了校の教師らが話し合った。登壇者からは「2年間では教師が成功体験を感じないまま終わってしまう」「NIEに取り組まなくても、自分の手法で十分授業ができていると感じている」などの意見が出された。朝日新聞静岡総局の西山良太郎総局長は、「教材用価格を利用すれば、通常よりも安価で新聞を入手できる。記者派遣制度なども利用してほしい」と呼び掛けた。

このほか、朝読書の時間に新聞を読む「NIEタイム」や、特別支援教育におけるNIE、地域NIEをテーマにした特別分科会が開かれた。