第4回NIE週間記念イベント2008年度

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第4回「わがまち新聞」コンクール受賞者

フィンランド教育について語る渡邊氏

第4回「わがまち新聞」コンクールの表彰式が2008年11月8日、日本新聞博物館のニュースパーク・シアター(横浜)で開かれ、約80人が参加した。はじめに新聞財団博物館・NIE委員会の菊池哲郎委員長が「今回も全国からたくさんの作品が寄せられましたが、実際に新聞をつくることで新聞についての理解が深まったことでしょう。今後とも新聞財団は、未来を担う子どもたちを応援していきます」とあいさつ。同コンクール最優秀と優秀両賞の受賞代表者に表彰状と記念の盾を贈呈した。最優秀賞を受賞した帯広市立帯広第四中学校を代表して小林真愛さんが、「帯広の良さを知ってもらいたいと思い、力をあわせてつくりました。ぜひ帯広に来てください」と作品への思いを語った。

表彰式に続き、渡邊あや氏(熊本大学准教授)が「フィンランドの学校教育と新聞活用」をテーマに講演した。渡邊氏は、フィンランドは底上げを図る「ボトムアップ型」の教育方針を採っており、これが子どもの学力格差をなくし、PISA調査の好成績につながっていると語った。また、「教員は現実の世界と学習を結びつけることを意識して、子どもたちにとって身近な素材を教材として活用している。新聞もそのひとつであり、学校のいたるところに新聞がある」と新聞活用が浸透していることを説明した。

次いで、臼井淑子氏(横須賀市立鴨居小学校教諭)が「第10回海外NIE事情視察団」と題して、フィンランド・ノルウェーのNIEの現状を報告した。臼井氏は両国の特徴として、新聞社がメディア・ラボを設け情報について子どもたちに体験的に学ぶ機会を提供しているほか、学校も児童・生徒の紙面づくりに積極的に参加し、新聞社と学校がともに子どもたちのメディアリテラシーの育成に努めていることを報告。このほか、家庭に新聞がある生活や人生を見据えた教育が行われていると述べた。