NIEを取り入れた防災教育の実践(3学年・国語科)⑤

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掲示された防災新聞

震災資料の掲示の様子

同上

児童の書いた新聞を掲示

 前回までの学習で、児童は自分たちが学校にいる際に大地震が起こったらどのように行動すればよいかを理解することができた。被災地を取材した新聞記者や地域で活躍する防災士にも授業に協力していただいたため、児童は震災について自分事として捉え、主体的に活動することができました。その成果として、児童が防災について調べたことをまとめた「防災新聞」が出来上がりました。

 児童はこれまで「学校のみんなが地震のときに身を守れるようにしよう」という目的をもって活動してきました。そこで、出来上がった新聞を学校の全員が毎日通る場所に掲示することにしました。掲示された新聞を見て、いろんな感想が聞かれました。

 「ダンゴムシポーズって何だろう?」

 「マットで頭を守るなんて考えなかった」

 「ガラスが落ちてくる危険があるんだね」

 そんな感想を聞くたびに、児童は自分たちが行った活動が大変価値のあることだと分かり、うれしそうでした。

児童の興味関心を継続させるために!

 国語科を通した防災学習の授業は終了しました。しかし、これで学習は終わりではありません。これから、児童がさらに生活の中で防災について考えていけるようにする必要があります。そこで、引き続き震災関連の資料掲示を行うことにしました。

 埼玉県内にある新聞販売店に、毎年新聞に掲載される震災関連の記事をスクラップし、様々な学校へ寄贈されている方がいます。その方に、資料を提供していただき、震災関連の新聞記事を掲示しました。その資料を見ると、東日本大震災の被災地が今どのような状態なのか、この1年間の様子を知ることができます。復興がまだまだ進んでいると言えない状態にあることも理解できます。児童は防災に関する学習をしているので、資料を見る目も違います。自分が学習したことをもとにして記事を読んだり、見たりすることができていました。きっと、これからも震災関連の新聞記事に積極的に触れていくと思います。

 もう一つは、教師が視察してきた被災地に関する資料の掲示です。私は昨年11月に、津波で大きな被害を受けた石巻市や南三陸町を訪ねました。その中で、一番印象に残ったのが、津波で84人の児童と教職員が亡くなった、石巻市立大川小学校を訪ねたことです。その校舎の写真やそこで被災者の方にお話を伺ったことなどをまとめて掲示しました。児童はまだ中学年ですので、児童に合わせた掲示をしました。

 もうすぐ、震災後7回目の3月11日をむかえます。12日には児童と一緒に新聞をスクラップする予定です。そして、感じたことや考えたことを児童と話し合ってみたいと思っています。

菊池 健一(さいたま市立海老沼小学校教諭/NIEアドバイザー)(3月7日)