NIEを取り入れた防災教育の実践(3学年・国語科)④

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大見出しには「すぐに頭を守ろう」などの言葉が

新聞制作を行う児童

児童が作成した「防災新聞」

児童の防災意識の高まり

 前回までの学習で、児童はグループの仲間と学校で大地震が起こった際にどのように身を守るかを調べ、調べたことについて違うグループの友達と発表し合いました。そしてお互いの発表から大切なことを抽出して、新聞の「大見出し」としてまとめました。大見出しには、「すぐに頭を守ろう」「ダンゴムシポーズが一番大切」「近くのもので頭を守る」「第一に頭を守ろう」等があり、児童が身につけるべき身の守り方がしっかりと見出しの形で表れていました。

 この単元の授業にゲストティーチャーとしてかかわってくださった、朝日新聞社の山浦記者は、「この大見出しを見ると、児童の防災意識が高まったことがよくわかる」とおっしゃっていました。また、同じくゲストティーチャーとして指導していただいた、防災士の長田香氏は、「児童の積極的な活動によって、身を守る際に大切なことを短い言葉できちんとまとめることができている」とおっしゃっていました。これらの言葉からも、児童が国語科の学習を生かしながら、防災についての知識をきちんと身につけられたと言えるのではないかと考えています。

 この単元の授業の最後は、児童が作成した記事を模造紙に貼って大きな防災新聞を作る作業です。児童には、作成した防災新聞を学校の中央廊下に貼り、学校の全児童や先生たちに見ていただくことを告げてあるので、大変意欲的に活動を開始しました。

防災新聞の完成!

 児童が活用している国語教科書では、新聞作りがまだ取り上げられていません。次学年で学習する内容になっています。そこで、今回は割り付けなどの工夫は行わず、新聞の題字と大見出し、そして児童がそれぞれ書いた新聞記事で防災新聞を構成しました。児童は教師の見本を参照しながら、自分たちのオリジナルの新聞を作ることができました。児童が作成した新聞は学校のみんなが見られる場所に掲示していく予定です。

 この単元の学習を通して、児童の防災意識が十分に高まったと考えています。現在、防災に関する取り組みは中学年では特別活動や総合的な学習の時間での実践が主なようです。今回の実践では国語科で防災を取り上げました。その理由は、児童が学習内容を自分事として考え、より積極的に学習に取り組めるようになるのではないかと考えたからです。新学習指導要領で学力の一つに挙げられた「学びに向かう力」に相当します。

 また、防災を取り上げる上で、新聞などのメディアを資料として活用しました。特に新聞は被災地のことを知り、震災を自分事として感じるために重要な資料でした。そして、新聞記者をゲストに招へいして指導していただくことで、児童と被災地が一気につながりました。さらに、新聞にまとめる活動によって、児童が調べたことを発信する活動にもつながりました。NIEを通じて、児童の学習を深めることができたと確信しています。

菊池 健一(さいたま市立海老沼小学校教諭/NIEアドバイザー)(2月23日)