関東甲信越静ブロックNIEアドバイザー・NIE推進協議会事務局長会議報告 VOL.1

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 関東甲信越静ブロックのNIEアドバイザーと推進協議会事務局長が一同に会する標記会合が6月6日、新聞協会会議室で開かれました。32人が参加し、「NIEのカリキュラム化(年間指導計画への位置づけ)」「『いっしょに読もう!新聞コンクール』など、各種コンクールとNIE」「ICTとNIEの融合」「アクティブ・ラーニングをどうNIEに取り入れるか」の四つのテーマで、グループに分かれてディスカッションしました。

 当日の意見交換の模様を、「NIEのカリキュラム化」をテーマにしたディスカッションに参加した中村都アドバイザー(静岡市立城北小学校教諭)にご寄稿いただきました(事務局)。

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 【テーマ1】NIEのカリキュラム化(年間指導計画への位置づけ)

 カリキュラムについてどのように考えているのか。

 カリキュラム化について、小・中・高でのとらえ方に違いがあるのではないか。

 〇小学校では年間計画のどこでNIEができるか位置づけてやれば取り組みやすい。

 ・教育課程の中でNIEを位置づけており、「NIEを通して~をする」のように捉えさせている。

 ・分掌として授業の方法を教えるNIE担当がいる。そのNIE担当を中心として、先生方の努力で取り組んでいる。

 ・国語で新聞を使った単元では、たとえば年間の中で散らばっている単元を一つにまとめて、国語のねらいに迫ることができる。

 ・時間の使い方の見直しも含めて、今の国語の中身を精選し、必要のないところを切る。                          

 ・教科書の中でどの単元を重点的に取り扱うか、どのように組み替えて効率的に授業を進めるかの検討

    → 年間指導計画の見直し・手直し・精選

 ・年間指導計画の中に、NIEが取り組めそうな単元・教材を太字で表記するだけで「ここで新聞が使える」 

  とわかりやすくなる。

 

〇中学校では、教科で新聞を活用しているのは主に国語・社会で、他教科ではあまり使っていない。

 中学校では、行事の中でNIEを活用している。

 

〇カリキュラム化は、NIEが広まらないから出てきたのではないか。

 ・どこかに位置付けないと広まらない。カリキュラム化したらやらざるを得ない。

 

〇カリキュラム化は若手を育てるもの 

・若手教員を掲示担当にして、新聞を掲示する仕事をさせると次第に教師自身が関心を持つようになる。

・NIEを経験している教師が若手教員に伝えていく。

・新聞を取っている若手教師は約10%→新聞の見方・読み方・使い方を知らない

・カリキュラム化することによって、具体像を見ることができればやる気が出るのではないか。

・新聞を読み慣れていないので、抵抗感が強い。

 ・「年間指導計画に入っているからやる」のではなく経験豊富な教師が「新聞っておもしろいな」と思ってもらえるような活動をする必要がある。

 

〇教師全体の力量を上げるためにもカリキュラム化は必要

・新聞は教材用に作っているわけではない。新聞を活用するには、教師の力量が必要になる。

 力のない先生が教えることは難しい。→力量を高めるための研修は必要

 

☆自分の中で、NIEを使うためのカリキュラムを作るべき

☆教科書の中で再編して、それがカリキュラムとなる(教科書の内容のカリキュラム化)

☆教員を育てるための人材育成のカリキュラム化

              ↓

       改訂指導要領に向けてのカリキュラム作り

【テーマ2】「いっしょに読もう!新聞コンクール」など、各種コンクールとNIE

〇コンクールを実施することはNIEを広めることにつながり、コンクールに参加することは家族のコミュニケーションにつながる。

〇「いっしょに読もう!新聞コンクール」はハードルが高いが、真剣に取り組むことができれば力がつく。

 【テーマ3】「ITCとNIEの融合」

〇本来はパソコンなど一人あたり1台なければいけないのだが、そこまで行きわたっていないのが実態。

〇研究授業で扱うような、内容の濃く準備に時間がかかるものでは日々の授業で気軽に取り入れることができないので、誰にでもすぐに取り組 めるような小さな実践を残し紹介していく。

【テーマ4】「アクティブ・ラーニングをどうNIEに取り入れるか」

〇体験的・協同的な学び

→「こうすると、こういう力がつく」といった具体的な実践例を示していく。

 

<会議に参加しての全体的な感想>

 アドバイザーは、豊富な経験をもとにNIEの普及に努めています。しかし会議での報告から、教育現場では思いのほかNIEが広まっていないことがわかりました。

 確かにこれまでは「新聞記事をどのように教材化し授業に取り入れたか」などの実践発表が研修会の主流だったように思います。しかし今後は、新聞活用する教師の力量向上やNIEを組織的に広めていく方向について考えていかなければいけません。加えて、後進を育てることが今後のNIEの普及に大きくかかわることなので、若手の先生方にNIEの良さを伝え、授業で活用してもらうための工夫も必要だと感じました。

 NIEのカリキュラム化については、年間指導計画の中でNIEが扱える単元を太字などで表示するだけでかなりわかりやすくなります。しかし、できることなら教科書の内容を教師自らがNIEを使うためのカリキュラムに組み替えていかなければいけないでしょう。

中村都(静岡市立城北小学校教諭/NIEアドバイザー)(7月1日)