シンポジウム「被災地は今~復興の現状と課題を知る~」(奈良女子大学附属中等教育学校)

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 2013年1月13日(日)13:00~17:30、奈良女子大学記念館講堂(国の重要文化財)にて、シンポジウム「被災地は今~復興の現状と課題を知る~」を開催しました。発想も企画も奈良女子大学附属中等教育学校で東日本大震災復興支援活動に取り組んでいる生徒たちによるシンポジウムです。

 このシンポジウムには、産経新聞社奈良支局の田中伸治支局長からご協力をいただき、被災地でずっと取材をされている産経新聞社東北総局の渡辺陽子記者、被災地の写真を撮られた大阪本社写真報道局の頼光和弘記者、そして大阪本社の広瀬一雄地方部長にシンポジストとしてご登壇いただき、被災地の様子と課題についてご報告いただきました。

 参加者は約100名。奈良女子大学附属中等教育学校の中高生を主体に、京都学園高等学校、奈良県立生駒高校、東京大学附属中等教育学校(Skypeでの参加)、奈良市立田原小中学校の中高生と、奈良女子大学の学生がシンポジウムに参加、シンポジウムを受けた「復興支援アクションプラン」作成のためのディスカッションを行いました。

 このシンポジウムは、奈良女子大学附属中等教育学校で東日本大震災の復興支援活動に取り組んでいる有志生徒たちが、「被災地の現状と課題を知らなければ、支援活動は的を外す」という課題意識や、「日ごろ目にする報道や学校での学習から、どんどん東日本大震災の情報が減り続けている。関西では風化し始めているのではないか」という危惧から発案したものです。

 1年と少しの間、復興支援活動に取り組んできて、実際に被災地を訪れている生徒たちもいます。ですが、生徒たちは次のようにも考えるようになりました。現実的にはたくさんの生徒が被災地を訪れることは難しい。現実的に難しいことは長続きしない。東日本大震災の復興支援は息の長い活動であるべきだ。関西にいながらにしてできる復興支援活動を模索したい。自分たちの活動が関西の中高生を巻きこんでいき、支援の環を広げるとともに「風化」を防ぐ役割も果たしたい。

 以上の課題意識・危惧・方針から、今回のシンポジウムを生徒たちは企画しました。

 シンポジストの記者のみなさまの報告を聞いて、生徒たちは被災地の現状と課題の一端を知るとともに、「新聞が果たす被災地支援や復興への役割」を意識化してもいました。新聞が果たしている社会的役割の意識化です。NIEとしてもたいへん意義のある活動となりました。やはり、記者の実体験をもとにする、しかも葛藤に悩んだことの「語り」、これが生徒の新聞への興味関心を高めることが確認できました。

NIEアドバイザー/奈良女子大学附属中等教育学校教諭 二田貴広(5月27日)